蚊の針のほうは一本ではない。そのことは案外知られていない。
蚊の針は口吻(口針)と呼ばれており、一見、一本の細い針のように見えるが、
実は七本の細長い皮膚が合わさって一本の針状を成している。
その七本は、下唇、上唇、大顎(一対)、小顎(一対)、舌状体と呼ばれるものである。
そのなかでもっとも太いのは下唇で、下唇は鞘になっていて、上唇、大顎、小顎、舌状体を包み込
んでいる。
下唇(鞘)は蚊が吸血するとき、皮膚には刺さらず、皮膚の外側で弓なりに曲って残っている。
そしてそれで頭を支え、また、針を引き抜くときバネとして利用する。
この下唇を除く六本が、いわゆる針として人の皮膚のなかに入って吸血する。
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