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「遙香!?」
「………」
「お前こいつの友達なら1人にするな」
「え、友達?………友達!?」
「あ?ちげぇの?つかどうでもいい。おい理樹、次行くからあれ渡せ」
「ああ、うん」
駿に促されて理樹に渡されたのは、クラス分の招待券。進行状況を見るついでにこれを渡すため、2人は各クラスをみて回っていたのだ。幸慈がそれを受け取ると2人はアッサリ去っていった。
「………え、俺友達?」
「………」
「マ、ジ?…うわーヤッベ、チョー嬉しい!よし、次は親友だぜ。よろしくな遙香っ」
「ょ…よろしく、お願いしま、す…」
(かっ、かわいー!!なにコレなにコレッ!うはーサイコッ)
まだ警戒してる感じはあるが、遙香の中では幸慈はもう友達になっていた。声を出さずに飛び回って喜ぶ幸慈は、端からみれば異様だっただろう。
それでも嬉しいものは嬉しい。
「じゃーまずは名前!ユッキーって呼んでみ?」
「え?」
「友達だろ?いーじゃん」
「………」
「……ドキドキワクワク…」
「…っ、幸慈、くん…」
(あ、今なら死ねる)
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