6 「遙香!?」 「………」 「お前こいつの友達なら1人にするな」 「え、友達?………友達!?」 「あ?ちげぇの?つかどうでもいい。おい理樹、次行くからあれ渡せ」 「ああ、うん」 駿に促されて理樹に渡されたのは、クラス分の招待券。進行状況を見るついでにこれを渡すため、2人は各クラスをみて回っていたのだ。幸慈がそれを受け取ると2人はアッサリ去っていった。 「………え、俺友達?」 「………」 「マ、ジ?…うわーヤッベ、チョー嬉しい!よし、次は親友だぜ。よろしくな遙香っ」 「ょ…よろしく、お願いしま、す…」 (かっ、かわいー!!なにコレなにコレッ!うはーサイコッ) まだ警戒してる感じはあるが、遙香の中では幸慈はもう友達になっていた。声を出さずに飛び回って喜ぶ幸慈は、端からみれば異様だっただろう。 それでも嬉しいものは嬉しい。 「じゃーまずは名前!ユッキーって呼んでみ?」 「え?」 「友達だろ?いーじゃん」 「………」 「……ドキドキワクワク…」 「…っ、幸慈、くん…」 (あ、今なら死ねる) [*前へ][次へ#] [戻る] |