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Silver Chain




「大丈夫かい?何があったんだい?」

テンゾウが、暗部に駆け寄った。


あたしは、重傷の暗部の容態を確認していた。

背中に深い切り傷があり
かなり出血している。

かろうじて息があるものの、かなり深刻な状態だった。


「莎罹さん達の応援に向かう途中で、抜け忍に遭遇しました。二人だと思っていたら、もう一人居て…私を庇って蓮が…」


そう言って、腕を負傷している暗部が、うなだれた。


『このコ、蓮っていうの?息はあるけど、かなりヤバイわよ。あたし少し医療忍術使えるけど…』


あたしの場合、傷を完治するまでの技術は無い。
止血程度までは、出来るだろうが、止血だけでは
命は助からない。

 とりあえず、やるだけやってみよう。

「救助の式は、飛ばしたの?君の名前は?」

「式は飛ばしたました。私の名は、桜華です。私の傷は、たいしたことありません。どうか、蓮を、蓮を助けて下さい!」


絶叫とも呼べる様な声で
桜華は叫んでいた。

『大丈夫。絶対に助けるから!テンゾウッ!救助待ってらんないっ!桜華を連れて先に戻って!』


「いっ、イヤですっ!蓮から離れたくありません!私もここに居させてくださいっ!」

桜華は、強く首を振り
テンゾウの手を拒んだ。





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あきゅろす。
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