Silver Chain 3 …そうゆう事かぁ あんた達、恋人? あるいは、桜華が蓮に 想いを寄せている… そうであれば、瀕死の蓮を置いて行く訳には、いかないよね… ましてや、もう二度と会えないかもしれないんだから… あたしは、蓮の止血を試みながら考えていた。 「何の為に、蓮は君を庇ったのっ!君が助からないと、意味がないじゃないかっ!」 テンゾウが、声を荒げた しかし、桜華の決意は変わりそうもなかった。 『絶対に助ける!あたしを信じてっ!助けてもらった命を無駄にしないでっ!絶対に、絶対に、生きて連れて帰るからっ!』 あたしの、強い口調に、桜華はビクッとしたが あたしの方を見て 「…わかりました。莎罹さんの事を信じて待っています。よろしくお願いします。」 覚悟を決めた様に、桜華は立ち上がり、あたしに一礼をした。 そして、テンゾウに支えられながら 立ち去って行った。 一度も、振り返ることもなく… [*前へ][次へ#] [戻る] |