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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー(鈴編)
宵闇の中で
 隼人は呆れて鈴の頭を、拳でグリグリと撫でる。鈴は痛がりながらなんとか拳から逃げ、ふと、隼人を見上げた。
 女の子だと勘違いされても仕方ない程、鈴は大きな双眸に紅い唇。小さな顔に細い手足。本人はコンプレックスを抱いているが、隼人は今のままの鈴が好きだ。
「…そういえば隼人さん、どうして此処に?」
「ん? あぁ。君の忘れ物を届けにね?」
 鈴は首を傾げ、窓の外を見る。
「ちょっと、外を歩く?」
「うん」
 鈴は頷いて、一旦、部屋へ上着を取りに戻った。鈴は上着を手に部屋を出る。玄関に並んだ自分の靴を履き、ガラガラと引き戸を引くと、先に外に出ていた隼人と、通り掛かって話をしていた美代が振り返った。
「おまたせ」
「じゃ、行こうか」
「うん」
「ね、鈴ちゃん。鈴ちゃんの『お兄さん』素敵よね?」
 思った事を正直に話すらしい美代を、鈴は頬を染める。
「鈴ちゃん末っ子なんですって? あのもうひとりの人が長男だなんて、良いなぁ」
「さっき居た里桜と鈴は『双子』なんだよ」
 隼人が云う。
「そうなの!?」
 美代は驚いて隼人を見た。
「私達と一緒ね?」
 鈴は困った様子で「うん、そうだね」と云い、鈴は唇を結ぶ。
「鈴、少し歩きながら話そうか。それじゃあ、美代ちゃん、おやすみ」
「おやすみなさい」
 美代はまだ話足りない様子だったが、隼人は鈴の肩に手を置き、歩き出す。
「来るならメールか電話かと思ってた」
 横を歩く隼人を見上げながら、鈴は面映そうに訊く。来てくれて嬉しいと顔に出ている。
「どうしても君に会いたくてね」
「隼人さん…」
 鈴は紅くなりながら、俯いて歩く。どれぐらい歩いたのか、気付けば遠くに寺が見える。周りには民家が無い分、ポツンと建つ街灯と月のだけの明るさが、2人を照らしていた。
「…あぁっ」
 鈴と隼人は、林の中からした声に顔を見合わせる。
「…具合わるい人が居るのかな」
 耳を澄ませてよく聞けば、人のすすり泣きが聞こえる。困っていたら大変だ。と、鈴はそっと林の中へ向かった。
「鈴っ」
 やれやれと隼人は後を追った。
「っ!」
 鈴は開けた先に在る空間で、ギョッとなった。全裸になった剛と晴彦が、抱き合っていたのだ。
「あ、あ、あっ」
 互の陰茎を含みながら、晴彦は感じ入った顔で剛の亀頭を舐める。
「お願い、もうイっちゃう」
 腰を揺らせながら、晴彦は振り返る。
「くそ…」
 頬を染める剛の陰茎が、プルっと震えた。体制を変え、四つん這いになった晴彦の秘孔に、亀頭を当てた。
「あぁぁぁっ!」
 ズンと最奥に入った陰茎を抽挿する。他人の逢瀬を見たのは初めての鈴には、刺激が強すぎたようだ。頬を染めて私の胸に縋る。
「鈴」
 鈴は隼人の手に引かれそっと、その場を離れた。鈴は自分の胸を抑えた。胸がドキドキするのだろう。こんな処が可愛いと思ってしまう。
「まいっな…鈴、大丈夫?」
 鈴の潤んだ眼を、隼人に向ける。
「…人のセックス見て、感じた?」
「…意地悪」
「ごめん」
 隼人は鈴の両脇に手を回し、唇を啄んだ。
「ん…」
 舌を伸ばして互の舌を絡める。隼人は口腔に舌を潜らせて、鈴の舌と唾液を吸った。
「あ、あん」
 パジュマの裾から手を潜り込ませ、早くも尖った乳首を、指の腹で撫でた。
「ん」
「可愛い…此処、私に虐めて欲しそうだね?」
 鈴は真っ赤になりながら、隼人と視線を絡める。隼人は爪で鈴の乳首をカリカリと撫で…。
「あ、ああふっ」
 鈴は震える指で、自らボタンを外した。
「良い子だ」


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あきゅろす。
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