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詩集
バスの朝
とろけるような朝に
庭の柿が熟しきって流れていく
眼鏡とまぶたの間が流れていく
電話の声が受話口から送話口へ
ひとりでに話はつづく
とろけるような朝に
僕は逃げ出していく
バス停は遠い
頼んだ車はまだ来ない
とろけるような寒い朝に
君は遠い
僕は目を閉じて声を出す
きしむような声を出す
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