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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その11

父さん、一馬、そして天国の母さん…。
とうとう僕にも友達が出来ました…。

ただ少し問題が…。

保険医の先生から、保健室を追い出された僕達は、今とっぷり日の暮れた駐輪場に居ます…。


紫の三段シート…

「う…」

リアのエビテール…。

「うう…」

フロントのロケットカウル…。

「ううう…」

マフラーの排気音…。

「うううう…」



「じゃ、僕は電車なんで…みんな、また明日」


何も見なかった事にして、スタスタ歩き出す僕の肩を、三人の手が

「待てぃ」

と、ばかりに掴む。


「ミッチーにボコられて痛々しい姿の勇ちゃんを、徒歩で帰らせる訳無いじゃん?
さぁ、俺の単車で帰ろ?」

硫ちゃん……。
何か、台詞は僕の怪我を心配してるっぽいけど…。なにやら瞳が嬉しそうに輝いてますよ。


「勇輝の怪我は俺がやったんだから…俺が家まで送って親御さんに謝る!!
……だからおれの単車のケツに乗「テメーは右手に、バックリとヒビ入ってんだろ……」

ミッチーの話を途中で遮り、ター君が割り込んだ。

「勇輝をケツに積んで事故ったらどーすんだよ…このタコ作。
事故んなら、一人で事故れや…ダボが…」

き…綺麗な顔して毒舌なんですね…ター君…。

「じゃあ、ミッチーは単車ココに置いといて、ター君のケツに乗りなよ。
…で、勇ちゃんは俺のケツに乗って、二台で勇ちゃんを送ろう?」

と、笑顔で宣う硫ちゃん。

族車二台で、お家まで送ってくれるんだ〜ワ〜イ嬉しいな〜。

…まぁ。この怪我で徒歩は正直、ツラいから助かるのは助かるんだけど…

…父さんがまだ帰って無いと良いな…。


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あきゅろす。
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