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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その12

僕が、硫ちゃんのバイクの後ろに乗り込むと、硫ちゃんはエンジンを大きく二回空ぶかしして、勢い良く学校の敷地から飛び出した。

…ってゆーか今、横から車が来てたら確実に死んでたよね…(汗)

初めて乗ったバイクのスピードに、ビビってた僕の様子に気が付いた硫ちゃんは、途中で速度を緩めて信号でもちゃんと停まってくれる様になった。

マフラーの排気音が五月蝿いものの、すっかり陽が落ちた夜の街の風景を、バイクのスピードで切り裂いて行く快感と、四月の風の心地好い冷たさに

『バイク…悪く無いかも…』

と、思い始めて居た。


「勇ちゃん?トリップ中悪いけど、ちゃんとナビってくんないと家に送れ無いんだけど?」


気が付くと、僕達は既に家のすぐ近くまで来ていた。

「あ!!ゴメン!!
…次の信号を左に曲がって、コンビニを右に行って?」

硫ちゃんはクスクス笑うと「了解♪」と言って、エンジンを空ぶかしさせながら交差点を曲がった。

ター君とミッチーを乗せたバイクが後に続く。

…どうか父さんが帰ってませんように…。


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あきゅろす。
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