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恋愛リアル

「こっちが、ハル兄。んで、こっちが俺の可愛い恋人のなっちゃん!」

お前簡単に…ってかそんな軽いノリで良いのか?
本気で心配した自分が馬鹿みたいだ。

「敬吾の兄の春人(ハルヒト)です。」

「槙村 夏樹…です。」

こういうのは恥ずかしくてどうも苦手だ。
俺の裸は見られていなかったのか、何事もなかったかのようにハル兄は笑顔で迎えてくれた。
敬吾とはあまり似てなくて、俺から見ても綺麗で癒し系な感じ。


「…アレ?…男の子?恋人って、…エッ?お前も?」

困惑する反応の中に微妙なズレがあるのを俺達は聞き逃さなかった。

「お前も…って?」

「実は、俺も付き合ってる相手が男なんだ。」

「ええー!!そうなの?!」

「お前も良く知ってる奴だよ!霧島って言えば分かるだろ?」

「もしかして、…朔弥の兄ちゃん?」

敬吾の問いに、ハル兄は少し顔を赤らめハニカミながらコクンと頷いた。



衝撃的な告白もあったおかげか、ハル兄とはすぐに打ち解け、敬吾は俺との事を事細かく話出す始末。

「そんでなっちゃんが泣いちゃってね!」

「バっ!んなことまで言うなよ!!」

いい加減ムカついてきて、足のスネを容赦なく蹴ってやったけど敬吾は痛がりながらもニヤニヤ嬉しそうに笑うばかり。

マジ何なの?コイツ…。

そんな俺達を見て、ハル兄は楽しそうに笑っていた。
敬吾に兄弟がいる事もまだあまり信じられないが、朔弥に兄貴がいるって事にもかなり驚いた。
あの悪魔の兄って…どんな奴なんだろう?
柊なら知ってるかな?
俺には珍しくハル兄の彼氏であり、朔弥の兄というその男に、かなりの興味が沸いた。

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