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壁にもたれかかっていた豊は蒼のもとまでやってきて、そして、なんとも言い難い視線を送ってきた。

そう、なんというか、その目は今は花梨に向けられるべきではないか、という視線。



「ゆ、豊?」

「…最低なやつだといわれてもいい。アオ、…俺は、アオが好きだ」

「…っ、な、何いって…」

「幸作と朋也のこと聞いてからずっと気分悪かった。アオに触れていいのは俺だけだ、…なんて思ったりも、した」



お門違いなのは分かっていたが、そう思う気持ちは止められなくて。けれど花梨を愛しいと思う気持ちもあり、どちらが本物なのか確かめようとして、それであの日、花梨を抱いてみることにした。

…けれど、出来なかったのだ。
花梨は受け入れようとしてくれた。しかし豊の準備が整わなくて。まさか、起ちもしないなんて、思ってもいなくて。



「ここ最近じゃ、何をしててもアオの顔が浮かぶ。あいつ…花梨と比べて、アオの方が、なんて思うんだよ」

「そんな、こと」

「ふざけてんのは十分分かってる。でも俺は…アオが好きだ。応えてくれ、アオ」

(好き、好きって、なんで今更…っ)



真剣な瞳に、顔が熱くなる。
つい蒼は俯いてしまい、何が怒ったのか思考をグルグル巡らせた。

好き。誰が、誰を?
…まだ、好きでいてくれた。豊が、蒼を。



「っ…お、れ、おれは…」







――ここで突然のルート選択!


A:を選ぶ

B:幸作を選ぶ



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