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ついに正式に開催することが発表され、どのクラスからも歓声が沸き上がっていた。紅葉はその喜びように驚き、耳を塞いで嬉しそうなみんなをさらに嬉しそうな笑顔で見つめる。
みんなが楽しいと自分も楽しい。今まさに、そんな気持ちなのだろう。
『そういえばパーティーの噂知ってる?』
『え、何なに?』
『クリスマスパーティーで告白すると必ず実るってやつ!』
『うっそーどうしよ、僕しちゃおっかなっ』
『なあ!でもそれって何人も同じやつにしたらどうなるんだよ』
『あ…さあ?』
『意外と条件ついてたりしてな。何かの下でーとかありがちな!』
たまにしか開催されないパーティーだからこそ、こうして色んな噂がたち、次のパーティーに持っていかれるのだろう。みんながみんな独自の言い伝えを話し出し、どれが本物かとハシャいでいた。
そして他にも何をするのかなど予想をたてる人もいて、一緒になって話が出来ないことに紅葉はほんの少し、もどかしさを覚える。
(僕…僕はね、きっと狂い桜とか咲くんやないかって思っとるの。それで、それで…っ)
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