[携帯モード] [URL送信]
24

「や、やめてくれよもう…!!」



弘樹のツラそうな声が聞こえてきて、あと少しというところでオレの足は止まった。

でもクイーンは止めることが出来なかったんだろう。
そのまま身を屈めて、突進してきたんだ。



「っ……あ!」


「チョウ──!!」


「そ、そこまでーっ!」

「クイーンに勝負ありッス!」



バランスを崩した体はそのまま地面に打ちつけられ、上に乗っかったクイーンはとっさにだろうけどオレの首に手をかける。

……うん、勝負がついた瞬間だ。負け…ちゃったかぁ…。


背中痛いや。



「はは…ごめん、カイ…」


「な、んで謝って…、」


「……違うよ。勝ったのは僕じゃなく、君、黒蝶」


「「……は?」」



え、クイーンはいきなり何を言い出すんだ?どこをどう見ても勝ったのはクイーン。

だって、中立の立場にいた人がそういうんだから、それしかないでしょう?



「僕は…弘樹君の声を聞いても止めれなかった。はぁ…攻撃をやめた君の勝ちだよ…」


「何、いって…」



[*前へ][次へ#]

24/48ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!