25 「ごめんね弘樹君、怖かったかな…?」 「っ…そりゃ、まぁ…えぃ、ち、こっ……お前大丈夫かっ?」 「…ははっ、黒蝶、だよ。うん、これくらいは平気」 背中を打つくらいよくあることだし、弘樹のツラそうな顔に比べたらなんてことない。 やっぱりここに連れてくるべきじゃなかったかな…。 ………あれ? でもこの勝負って弘樹がかかってるんだっけ? 「弘樹君…」 「……クイーン、オレからいえることは一つだけ」 「え…?」 「弘樹を泣かさないで。ちゃんと、守って…!」 「お前…」 「エータ…」 友達を泣かされていい気はしない。だからいつかくるその時まで、そばにいて笑い合っててほしい。 ……オレも、辰巳が飽きたっていうまで、精いっぱい笑顔見せるから。 「うん…君とやれて良かったよ」 「うーんよく分かんないッスけど、次いっちゃうッスよ!怜治さんだって暇じゃないんス」 「じゃー帰れよシロ犬!俺がいるからお前はいらねーの」 「うるさいッスマリモ!さー始めるッスよ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |