[携帯モード] [URL送信]

「お邪魔しま、す」


(まだ寝てるのかな…)


 家の中はシン、としていて人の動く気配はない。そっと階段を上り彰鬼の部屋の戸を開けると、ぐっすりと眠っている彰鬼がいた。遙香は起こさないようにその布団に入る。

 整った顔なのに、眉間にシワを寄せながら寝ている彼。チームのリーダーをしている彰鬼は人前で寝るなどありえないのだが、遙香のときは絶対に起きないのだ。

 遙香は面白そうに彰鬼を見ていた。


(カッコイいなぁ…わ、筋肉凄いっ!いいな、いいな)


 ツン、と鼻を触ったり服の上から胸板を確かめたり。男らしい体に遙香はいつも憧れているのだ。ふふ、と笑いながら触っていると、突然腕を掴まれた。


「わぁっ!?」

「なーにしてんだよ、遙香チャン?」

「いっ、いつから起きてたのぉ…?」

「んー布団に入ったあたりからじゃね?」

「ええっ、そんな前から!?」


 恥ずかしそうに耳を赤くしながら、ぷぅと頬を膨らました。彰鬼はそれを愛おしそうに見、手を引っ張って自分の上に乗っける。引っ付くほど体格の差がよく分かり、遙香は悔しそうな顔をした。





[*前へ][次へ#]

9/52ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!