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「お邪魔しま、す」
(まだ寝てるのかな…)
家の中はシン、としていて人の動く気配はない。そっと階段を上り彰鬼の部屋の戸を開けると、ぐっすりと眠っている彰鬼がいた。遙香は起こさないようにその布団に入る。
整った顔なのに、眉間にシワを寄せながら寝ている彼。チームのリーダーをしている彰鬼は人前で寝るなどありえないのだが、遙香のときは絶対に起きないのだ。
遙香は面白そうに彰鬼を見ていた。
(カッコイいなぁ…わ、筋肉凄いっ!いいな、いいな)
ツン、と鼻を触ったり服の上から胸板を確かめたり。男らしい体に遙香はいつも憧れているのだ。ふふ、と笑いながら触っていると、突然腕を掴まれた。
「わぁっ!?」
「なーにしてんだよ、遙香チャン?」
「いっ、いつから起きてたのぉ…?」
「んー布団に入ったあたりからじゃね?」
「ええっ、そんな前から!?」
恥ずかしそうに耳を赤くしながら、ぷぅと頬を膨らました。彰鬼はそれを愛おしそうに見、手を引っ張って自分の上に乗っける。引っ付くほど体格の差がよく分かり、遙香は悔しそうな顔をした。
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