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「俺のために…泣いてくれるのか?」
『んっ…。たっちゃんはこんなにも暖かくて、ちゃんと心臓の音がする。たっちゃんが冷たくなったら…僕は暖めてあげるよ?
…たっちゃんが血をみたいって思うなら…僕が血を流すよ…?』
だからもう自分を傷つけないで、と涼は竜也に抱きついた。そこから聞こえる涼の小さな心臓の音。トクトクと波打っていて、ああ涼はちゃんと生きてるんだなと竜也は思う。
暖かくて、自分のために泣いてくれて、さらには血まで流すと言い出した。
確かに人を殴れば自分も痛い。…でもそれでまた生きてると感じてたのは…─勘違いだったのかもしれない。どこかで心も痛めてた…のかもしれない。
「俺だって…」
それまで黙っていた京一がふと口を挟んだ。
「俺だって竜也が必要だぜ?数少ない大切な友達だし、痛いのがいいなら俺と手合わせをしてくれればいい。…そのときは手加減しないけどな」
お前結構強いし、と京一は苦笑いをした。
「それに…お前がいないと色々収まらないときがあるしな。このバカ相手してやれるのも竜也しかいない」
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