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「…よし、終わった」
あれから1時間後、海の勉強が終わったようでスッと顔をあげた。時刻はもう6:30。ほとんどの人が帰っていた。
「悪いな、付き合わせて」
『ううん。海くんと一緒だったからへーき』
少し疲れたような顔をして笑っている涼に、海は胸がキュンとなった。健気すぎる涼。このまま部屋へ連れて帰りたいとこだが、
『先に食堂いこっ』
の一言でその願いは崩れ去った。
食堂はまだそんなに人は居らず、好きな席を取ることができた。窓際の6人掛けの席。2人で隣り合わせに座っていると京一、竜也、陸の順でみんなが揃った。
「あ゙ー疲れたー。涼ぉー癒やしてー」
『お疲れ様、陸ちん』
そう言って涼は陸の頭を撫でた。本当はギュッと抱き締めて欲しいのだが、陸はその手に気持ちよさそうに目をつむった。…が、
「いって!誰だよ頭叩いたの」
「俺だが?」
「海ー!!俺の幸せな時間を邪魔するなーっ!!」
「うるさい黙れ」
「むきー!!」
また、言い争いが始まった。喧嘩嫌いな涼は普段はそう言うのに止めに入るのだが、双子の喧嘩=仲良しに結びついているらしく、微笑ましそうに2人をみている。
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