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長編&固定の恋歌
   〜コードギアス〜
stage0.25−6




それから三人…主にティルナとナナリーは他愛もない話で盛り上がった。

ルルーシュはいつも以上にお喋りなナナリーに驚きながらも嬉しそうに二人を見つめた。


そして、次の授業の準備があるからとティルナが席を立った後…。



「……アルティナお姉様…。」


不意にナナリーが呟く。


「ナナリー?」


ナナリーの呟きを聞いたルルーシュは朝、自分が感じた事を思い出した。



“何故かアルティナに似ている気がする”



(ナナリーもそう感じたのか?)



そう考えながらナナリーの言葉を待つ。


「ねぇ、お兄様…ティルナさんってアルティナお姉様に似ている気がしませんか?」



(やはりそうか…だが、彼女は別人だろう。
変に期待をさせてもナナリーがガッカリするだけだ)



ナナリーの言葉を聞いて少し迷うもののルルーシュは否定する事にした。


「確かに声は似ているかもしれないが、外見などは全く違う、別人だよ。」

「…わかっています。
でも、ティルナさんといるとまるでアルティナお姉様がいるみたいで…こんなのティルナさんに失礼ですよね…。」

「ナナリー…。」


別人だとわかった上でティルナにアルティナの面影を求めるナナリー。

その気持ちはルルーシュにはいたいほどわかる。


「…今度、彼女を食事にでも招待するか?」

「お兄様…。」


優しい兄の言葉にナナリーは笑顔を浮かべる。


「はい! 私、咲世子さんにお料理作るの頼んできます。」

「ナナリー、気が早過ぎだよ。
まだ彼女を誘ってもいないんだから。」


はしゃぐナナリーにルルーシュがそう言うとナナリーは少し俯く。


「あ、そうですね。
ティルナさん来て…くれますよね?」

「あぁ、ナナリーが誘えば来てくれるさ。」


不安げに聞いてくるナナリーの頭をルルーシュは優しく撫でる。



(例え別人でもナナリーが喜ぶなら、それで良い)



そんな風に思いながらも自分もティルナと話すのを楽しみにしているのを感じてルルーシュは小さく笑った。



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