『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
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サイス「始まったな」
渉「な、なんで…なんでなんだ…」
渉だけは違和感が拭えずにいた。
何故ディアナの言葉に嘘はないと思ったのに、体が反対の反応を示したのか、全く分からなかった。
サイス「何も分からないのに、ただ力を振るっていたのか?」
渉「え…!?」
渉の体の奥底から何かが込み上げてくる。
悲しみ?違う。
哀れみ?違う。
だがとても強い感情が渉の意思とは関係なく現れようとする。
サイス「それはただの暴力じゃないのか?」
渉「ち、違……」
渉の体温が高くなっていく。
強い感情が渉の冷静さを塗り替えようとする。
サイス「お前達、ペルソナ使いはただ暴力で他人のシャドウを倒し、憂さ晴らしでもしてるのか?」
ついに渉はその感情に抗えず、シグムントを召喚してしまう。
渉にはその感情が何かようやく理解できた。
サイス「やっぱり、ペルソナ使いはシャドウが嫌いみたいだな」
【憎悪】だ。
渉だけじゃない。
ペルソナ使いは全員、シャドウ使いに強い憎悪を抱いているのだ。
理由は分からない。
だが、この憎悪はどうやっても抑えきれないようだ。
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