『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 ページ:2 サイス「始まったな」 渉「な、なんで…なんでなんだ…」 渉だけは違和感が拭えずにいた。 何故ディアナの言葉に嘘はないと思ったのに、体が反対の反応を示したのか、全く分からなかった。 サイス「何も分からないのに、ただ力を振るっていたのか?」 渉「え…!?」 渉の体の奥底から何かが込み上げてくる。 悲しみ?違う。 哀れみ?違う。 だがとても強い感情が渉の意思とは関係なく現れようとする。 サイス「それはただの暴力じゃないのか?」 渉「ち、違……」 渉の体温が高くなっていく。 強い感情が渉の冷静さを塗り替えようとする。 サイス「お前達、ペルソナ使いはただ暴力で他人のシャドウを倒し、憂さ晴らしでもしてるのか?」 ついに渉はその感情に抗えず、シグムントを召喚してしまう。 渉にはその感情が何かようやく理解できた。 サイス「やっぱり、ペルソナ使いはシャドウが嫌いみたいだな」 【憎悪】だ。 渉だけじゃない。 ペルソナ使いは全員、シャドウ使いに強い憎悪を抱いているのだ。 理由は分からない。 だが、この憎悪はどうやっても抑えきれないようだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |