恋愛小説 『ハッピー・はっぴー』 『ハッピー・はっぴー』 一緒にいてくれる。 それは、とても幸せで 特別な事なんだ…。 ***** 彼女と付き合い始めたのは大学三年の時からだった。 僕は大学を卒業してからデザインの仕事に、彼女は市立図書館の司書となった。 平凡な日々。 今年で五年目を迎えた。 「ハルは私といて楽しい?」 唐突に彼女に聞かれて僕は言い淀んだ。 楽しいと言うよりも… 「もう良いしー」 笑って言った彼女を見て、『傷付けたな。』と思った。 何となく、進んで行く日々。 彼女がいる事が当たり前になっている… そんな毎日。 ***** 彼女に『一緒にいて楽しい』かと聞かれてから数ヶ月経って。 彼女の誕生日が来た。 出会ってから五回目の誕生日、ケーキを前に嬉しそうな彼女がいた。 五年、それは決して短い時間では無い筈だ。 それは… 一緒にいる、そのことは…… 「アキが一緒に居てくれて、僕は幸せだよ。」 彼女は驚いた様に僕を見て、そして笑った。 END 『大切な人にありがとうを』 がコンセプトです。 [*前へ][次へ#] [戻る] |