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恋愛小説
『ーKokoroー』


『-Kokoro-』



好きだけど、言わない。


―…好きだから、



言わないんだ。

*****

「高深(タカミ)っ!!」
幸久(ユキヒサ)が泣きそうな顔で俺を呼んだ。

「幸久、どうしたー?」
幸久は俺の思い人であり、そして…俺の親友の恋人だ。


どうやら恋人の朔矢(サクヤ)と喧嘩をしたらしい。
「朔矢、俺と居るのやなのかな…。」

半泣きで言う幸久の頭を撫でて言った。

「そんな訳無いだろ、アイツは幸久といると楽しそうだよ」


そして、不安そうな顔だった幸久を朔矢の所に行かせた。


*****

「高深、幸久知らない?」
幸久が走って行った後、今度は朔矢に声をかけられた。

「お前何してんだよー」
苦笑しながら言った。


「あー…迷惑かけてごめん」
困った様に言った朔矢に、俺は幸久が捜しに行った事を伝えた。


「ありがとう」
笑って走って行った朔矢を見届けた俺は学校を出た。



*****


夜、寝ていたらメールの着信音で起きた。


窓を見ると満月が出ていた。
「二人共好きだから、言えないんだよな。」





開いたままの携帯。



そこに、

大切な二人の名前が並んでいた。










END

お題小説です。

"高校"、"ベーコンレタs(略)"
でした。

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