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果たしてそれは愛かどうか


警察のおじさん達が狭くて薄暗い部屋にボクを連れ込んでこう問いました
「さてお嬢さん。理由を聞かせてもらおうか」

「理由?単純明快だよ!」とボクは元気に答えました。
おじさんのもう片方が顔をしかめました。


「ゆうゆがボクから離れてアイツの所へ行こうとするから不安になったの。
ボクはゆうゆが大好きでゆうゆもボクが好きなのに、ボクからゆうゆを引き離そうとするアイツがどうしても許せなかった。だからアイツを消そうと思って思い通りに消しちゃった。ホントいい気味!
そしたらね、ゆうゆがボクを迎えに来てくれたの。その日会う約束をしてたから間に合ってよかったーって思ったんだけど・・・ゆうゆはボクの所じゃなくて、片付けたアイツの所に走って行った。ボクは目の前に立ってたのに。ボクなんか、最初からいなかったみたいに。

ゆうゆに二度と近付けないようにしたのに、なのにまだボクからゆうゆを引き離そうとするアイツが憎くて仕方なかった!燃やせばよかったかなあ?
だからね、ゆうゆの腕をせいいっぱい引っ張ってボクの所にいてもらおうとしたの。それでもゆうゆはアイツの所へ、ボクから離れようとするからね、上に乗ってゆうゆの首をぎゅうってしたの、動けないように。「ゆうゆ、行かないで。アイツは悪いやつなんだよ」って。ゆうゆはちょっと苦しそうだったけど、でもね、ボクが原因でゆうゆがこんな顔してるんだって思ったらぞくぞくして嬉しかった!
ゆうゆはここにいる。間違いなく、ボクの下にいる。どくんどくん言ってる。ボクを、ボクだけを見てくれてる。そう分かったからすっごく幸せだった。
だから夢中でぎゅうってしてたらね、いつの間にかすっごく冷たくなってたの。」



「だから二人も・・・」
「その・・・ゆうゆ?に近づいたから、アイツを殺したのか?」



「ボクはね、世界で一番、ゆうゆが好き。ゆうゆはボクだけの神様。ゆうゆはボクの世界。
 だから、ゆうゆに近づく奴は絶対許さない。」



((今じゃもう自分でさえ近づけないということを、この少女はまだ知らないんだ))







果たしてそれは愛かどうか
(或る少女の神様の話)









Oxygen Shortage様 参加作品/作者 しゅな


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あきゅろす。
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