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「奈穂…!?
何で、額に聖痕があるんですか…?
何で、肌が黒く…」
「私は、"幻"のメモリーを継ぐノア。
…今日は自己紹介が多くて大変だな…」
アレンの顔が、驚きの表情に変わる。
「嘘…でしょう?」
「本当の事。
なんだったらもう一度言おうか?
私はノアの一族、"幻"の…」
「もういい!
…聞きたくない。
ずっと、リーバーさんやコムイさんの言ってる事に耳を貸さないで、奈穂を信じてたんですよ…!」
「黙れ」
冷たい視線をアレンに流す。
「さっきから似たような事を何度も何度も言われて…。
正直言って、うるさいどころか、うざい」
「奈穂…!」
縋るような目で、私が今にも「嘘だよ」と笑顔で言うのを待っているかのようなアレン。
「千年公がお待ちなの。
一緒に来てくれる?
…まぁこの状況で、生きて連れていけるか心配だけど」
レベル3のアクマが大量にアレンに襲い掛かる。
大剣で次々と切っていくが、キリがない。
ついにアレンは、ルル=ベルを肩に担いでいるアクマによって捕まえられた。
気を失った状態で。
アレンと一緒に来たブックマンはというと、壁のように石化されている。
「たった2人で私達が倒せるとでも思ったか」
「まぁまぁ。
もういいから、こんな所早く出ようよ〜」
「結局、私達が手を下すまでもなかったね」
ノア3人が卵の元に集まり、方舟の扉の中に入っていく。
卵が少しずつ入っていき、私達の視界からは研究所が見えなくなっていく。
すると、その時。
私達の周りにタリズマンが張られ、扉に入る速度が落ちてしまった。
壁のように石化されたブックマンにも、タリズマンが。
「お願い…アレン、起きてぇーっ!!」
そしてジョニーの声が、アレンを起こさせた。
「ありがとう、ジョニー…」
起きたアレンは大剣を振るい、自身を捕まえていたアクマから離れて逃げていってしまう。
すると、方舟の扉が新たに開き、中からは元帥4人とミランダ、マリが来た。
ミランダの能力によって、卵の時間が吸収され、元あった場所へと戻ってしまった。
私達は一度に2つ失い、仕方が無いので扉の中へ潜伏することにした。
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