[携帯モード] [URL送信]




「奈穂…!?
何で、額に聖痕があるんですか…?
何で、肌が黒く…」

「私は、"幻"のメモリーを継ぐノア。
…今日は自己紹介が多くて大変だな…」

アレンの顔が、驚きの表情に変わる。

「嘘…でしょう?」

「本当の事。
なんだったらもう一度言おうか?
私はノアの一族、"幻"の…」

「もういい!
…聞きたくない。
ずっと、リーバーさんやコムイさんの言ってる事に耳を貸さないで、奈穂を信じてたんですよ…!」

「黙れ」

冷たい視線をアレンに流す。

「さっきから似たような事を何度も何度も言われて…。
正直言って、うるさいどころか、うざい」

「奈穂…!」

縋るような目で、私が今にも「嘘だよ」と笑顔で言うのを待っているかのようなアレン。

「千年公がお待ちなの。
一緒に来てくれる?
…まぁこの状況で、生きて連れていけるか心配だけど」

レベル3のアクマが大量にアレンに襲い掛かる。
大剣で次々と切っていくが、キリがない。
ついにアレンは、ルル=ベルを肩に担いでいるアクマによって捕まえられた。
気を失った状態で。
アレンと一緒に来たブックマンはというと、壁のように石化されている。

「たった2人で私達が倒せるとでも思ったか」

「まぁまぁ。
もういいから、こんな所早く出ようよ〜」

「結局、私達が手を下すまでもなかったね」

ノア3人が卵の元に集まり、方舟の扉の中に入っていく。
卵が少しずつ入っていき、私達の視界からは研究所が見えなくなっていく。

すると、その時。
私達の周りにタリズマンが張られ、扉に入る速度が落ちてしまった。
壁のように石化されたブックマンにも、タリズマンが。

「お願い…アレン、起きてぇーっ!!」

そしてジョニーの声が、アレンを起こさせた。

「ありがとう、ジョニー…」

起きたアレンは大剣を振るい、自身を捕まえていたアクマから離れて逃げていってしまう。

すると、方舟の扉が新たに開き、中からは元帥4人とミランダ、マリが来た。
ミランダの能力によって、卵の時間が吸収され、元あった場所へと戻ってしまった。

私達は一度に2つ失い、仕方が無いので扉の中へ潜伏することにした。



.

[*前へ][次へ#]

3/12ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!