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014


 
 
 刹那、大きな大きな悲鳴が聞こえてきた。


 恐る恐るアルスとベルトルが声の方を見れば、真っ黒こげとなった人物が目を回して倒れていた。
 プシューッと音が聞こえるその人物を見た2人は、思わず顔を合わせる。

「あれは」
「校長だろッ」
「……校長」
 
 哀れ校長、たぶん校舎の周りを散歩していたら自分達の攻撃が当たったのだろう。
 2人は言いようの無い危機感を感じた。

「やべーって!」
「今は一先ず」
「何だよッ」
「此処から逃げる」
「逃げる?!」
「何も無かったことにして」
「そうだな今なら誰も見てないし……ッ、仕方ないから今だけ賛成してやる」
 
 
「あ〜る〜すくん。べ〜る〜と〜るくん」
 
 
 ギクッと身体を震わせ、2人がぎこちなく後ろを振り返る。
 そこにはギュナッシュが仁王立ちしていた。
 口元を引き攣らせているギュナッシュが、次の瞬間、血相を変えて素っ頓狂な声を上げた。



「ッ、ぼ、ぼ、ぼ、ボング校長?! なんてことをー?!」

 

 ………。



 逃げ道は無くなったようだ。

 




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あきゅろす。
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