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「…そうか。なら、少し顔を貸してもらえるか?」

「…………え。」


切れ長な瞳を弓形に細めたセンセは、口角を吊り上げた。
ニッコリ、とお手本の様な笑顔を浮かべているのに、視線は冷え冷えとしていて怖い。物凄く怖い。


そんなセンセに、別室でお話しましょうねー、なんて言われて簡単に頷けるか!!死亡フラグじゃんソレ!!


「…えーと、……これからホームルームですし…」

「構わねぇだろ。」


冷や汗をかきながら、視線を彷徨わせたオレが苦し紛れに呟くが、あっさりと却下された。
…いや、確かに連絡事項がなければ、ホームルームに参加しなくてもたいして問題無いけど…担任がソレ言うってどうなの?


「…なぁ、皆。今日くらいホームルームなくても、大丈夫だろ?」


センセは周りを見渡しながら、低い声でそう問う。文句ねぇよなアアン?と副音声が聞こえたのは気のせいですか。


「「「全く問題ありませんっ!!!」」」


……ってオーイ!!!

止めよう!!止めようよ皆!!


「僕らの事は大丈夫です!ささっ、どうぞ!」

「ほら生け贄…じゃない斎藤っ!早く行けよ!先生様を待たせんな!」


お前等…さっきの『オレ達は斎藤の味方だぜ?(キラッ)』はどうした。
オレの感動を返しやがれ!!!


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