Main 2 「…そうか。なら、少し顔を貸してもらえるか?」 「…………え。」 切れ長な瞳を弓形に細めたセンセは、口角を吊り上げた。 ニッコリ、とお手本の様な笑顔を浮かべているのに、視線は冷え冷えとしていて怖い。物凄く怖い。 そんなセンセに、別室でお話しましょうねー、なんて言われて簡単に頷けるか!!死亡フラグじゃんソレ!! 「…えーと、……これからホームルームですし…」 「構わねぇだろ。」 冷や汗をかきながら、視線を彷徨わせたオレが苦し紛れに呟くが、あっさりと却下された。 …いや、確かに連絡事項がなければ、ホームルームに参加しなくてもたいして問題無いけど…担任がソレ言うってどうなの? 「…なぁ、皆。今日くらいホームルームなくても、大丈夫だろ?」 センセは周りを見渡しながら、低い声でそう問う。文句ねぇよなアアン?と副音声が聞こえたのは気のせいですか。 「「「全く問題ありませんっ!!!」」」 ……ってオーイ!!! 止めよう!!止めようよ皆!! 「僕らの事は大丈夫です!ささっ、どうぞ!」 「ほら生け贄…じゃない斎藤っ!早く行けよ!先生様を待たせんな!」 お前等…さっきの『オレ達は斎藤の味方だぜ?(キラッ)』はどうした。 オレの感動を返しやがれ!!! . [*前へ][次へ#] [戻る] |