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ギュッ

すると、突然ナマエはレノの背中に顔をうずめるように抱きついた。レノは一瞬放心しかけたが、ギリギリで意識を持ち直す。
普段ならありえないこのナマエの行動に、頭が回転しなかった。
コトコトと鍋がなっているのさえ気にならない…
あぁ火を弱めなくちゃな、と頭の隅で警告があがったような気がしたがスルー。

「ごめん…」
「俺はかまわないぞ、と…だけど、キツくねぇか」
「大丈夫…だから、お願い」


このままで、いさせて








「これニガイ…」
「どこかの誰かさんが背中にひっついて離れなかったせいだぞ、と」

リゾットを運んだスプーンは、唇からスルリと抜け出して椀へ戻る。
ナマエは眉を下げて口の中でもごもごとリゾットをゆっくりかみ砕いていた。
レノは次のぶんを掬いとって、ほどよいくらいの湯気におさまるまで軽く息を吹きかける。
そしてナマエが口の中のそれを飲み込んだ頃を見計らって、また口元へスプーンを運んでやった。

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あきゅろす。
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