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「…そんなに重病じゃない」
暫くしてから、ナマエは少し不満げにレノを見上げる。
ベッドの上で食事をとること事態あまり好ましくないのに、更に食べさせてもらっているときたものだ。流石に迷惑をかけている側と言えど、抗議したくはなる。
しかし、レノはわざとかそれとも本当に気付いていないのか
またスプーンをナマエの口元に近づけながら、首を傾げた。
「何だよ、恥ずかしい?」
「別に…」
恥ずかしいわけじゃない
そう言いたい所だが、実際の所かなり恥ずかしい…と言うか、躊躇いがある。
しかし、それを言ったら負ける気がした。何かに
「なら良いじゃん」
「でも良くない!」
「ハイハイ」
結局、状況を変えることは出来ずに終わった。
ナマエは悔しそうにスプーンを歯でくわえてやった。
歯がかけるぞと苦笑混じりに言われれば、すぐに離したが。
「甘えたい年頃か?」
「は!?」
レノが冗談混じりに軽く笑えば、ナマエは顔を真っ赤にしてバサッと布団に潜ってしまう。
あ、図星か?とレノが布団の膨らみをめくれば、ゲシッと腹を蹴られた。
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