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「とにかく、一緒に避難してくれないか」
「クックック…劣化するモンスターなど、恐れることはない」
「…!」

宝条はレポートに目を戻しつつ、口を押さえて笑った。
ナマエは宝条の言葉に目を見開く。
ザックスは微かに軽蔑をこめて、目を細め宝条を見た。

「…それ、ジェネシスのことを言ってるのか」
「そのとおり」

嫌みたらしく宝条は笑みを浮かべて、ザックスとナマエに向き直る。
すると、とうとうナマエが怒りを露にした。

「呼ぶな」
「んん?何のことかな」
「兄さんのことを劣化するモンスターだなんて呼ぶな!」

ナマエは鋭く宝条を睨み付ける。


兄さんは、モンスターなんかじゃない!


ナマエはギリッと歯を食い縛り、拳を握りしめる。

「元はと言えば、アンタ達科学者が…ッ」
「ナマエ!落ち着け!」

ナマエがグッと乗り出そうとするのを、ザックスは押し止める。
離して!とナマエはザックスの腕の中で暴れた。



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