本棚 輝く君の行方は…(7) 午後七時・探偵団事務所。 ミヅキは部屋での事を全て話し、リカもポケギアが壊れたっぽい事を話した。 そしてデンジの話の最中… 「「変な電波?」」 ミヅキとリカが甘口カレーを食べる手を止め、眉をひそめた。 今、三人は夕食をとっている。甘口カレーは辛いものが苦手なリカに合わせて、ユウリが作っていったものだ。 「ああ、そのせいでポケギアが使えなくなった」 デンジが自分のポケギアの画面をミヅキに見せる。見事に砂嵐だ。 「……まさか、ラジオ塔だったりは…」 ミヅキがおそるおそる聞く。 デンジはあっさりと答えた。 「よくわかったな。ラジオ塔の方からだ」 デンジの回答にミヅキはため息をついた。 「またかよ…」 「昔ロケット団に乗っ取られたけど、また何かに乗っ取られたのかな?成長しないなぁ、あそこ」 リカはそう言ってカレーを口にかきこみ、グラスの水を一気飲みした。 「さてと、ラジオ塔に行こっか!」 リカは椅子から降りて二人に言った。 「何で?」 ミヅキは首を傾げる。 「…みーは明日、コイルを部屋に放してくんだよね?」 「そうだけと…。それがどうかしたか?」 ますますミヅキは首を傾げる。リカは哀れむような顔で言った。 「今度はパソコンがバキバキになるかもね。可哀想に」 「はぁ!?一体どういう……」 ミヅキの言葉をデンジは遮った。 「電波だな?」 デンジがそう言うと、リカは笑った。 「たぶんね。ま、行けばわかるよ」 リカはミヅキに言う。 「コイルが暴れたのは、多分電波が原因だよ。電気タイプだから変な影響が出ちゃったんじゃないかな?」 「けど、ジバコイルとかロトムは何ともねーよ?」 ミヅキのがそう言うと、デンジは言った。 「ボールに入ってるからだ。現に、今コイル達は何ともないだろ?」 「確かに…」 「まあ、レベルがそれなりに高ければ外に出しても大丈夫だろうけどな」 デンジが話終わると、リカは二人の手を引きながら言った。 「じゃ、"二時間以内"に帰ってこようね!」 九時まであと約二時間。 何故二時間以内なのか?それはリカは九時以降起きていられないお子様だからなのだ…。 ☆ ☆ ☆ 1の島・とある旅館。 「おいしいですぅ〜!」 はにゃ〜っと笑顔になるユウリ。 「この天ぷらもおいし〜い!」 サクサクの天ぷらを食べてニコニコするマキ。 二人は夕食をとっていた。ちなみにニシキは二人を旅館に案内した後、すぐに帰った。 「そんなにおいしいおいしい言ってもらえると、嬉しいわねぇ」 旅館の美人な女将さん(年齢不詳)は二人の様子を見て顔をほころばせた。 つづく [*前へ][次へ#] [戻る] |