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02
 

 神出鬼没で生徒会室に引きこもって交流がないとか噂されてる生徒会長が、なんで俺なんかに。なんかした?
 二年になってから人間関係の幅が急激に広がってる気がするんだけど。


 しかし生徒会長は無言の無表情。怖いって。美形怖い。
 会長の表情の変化を見たことがあるヤツがいるなら是非挙手していただきたい。ああいややっぱいいや。ぶっちゃけ興味ないわ。

 そんなことを考えていると、会長は意味の分からないことを言い出した。


「確かめたいことがあってな」


 え、なに?

 思うも会長は無言。ガン見の無言。
 なに。なんなのこの居心地の悪さ。確かめるってなにを。

 とりあえずそれを聞こうと口を開いたと同時に、会長が携帯を取り出した。
 え、と思っていると、会長は携帯を耳に当てる。電話?


「……なんだ?」


 びっ、くりした。
 さっきとまるで違う、柔らかい声。優しさで溢れるような、含まれた感情が分かりやすく聞こえてくる。
 相手が誰であれ会長が心を許しているんだと思った刹那、会長の言った言葉に思わず吹き出しそうになった。


「…あぁ、お前の元恋人とやらに会っているが」
「……っ!?」


 一瞬、本当に頭が真っ白になった。
 え、ちょ、ちょいまち。まて。その電話の相手ってまさか…!
 ぐるぐる回る思考の中、その直後に何故か携帯を耳から離して画面を見つめる会長。

 不自然なタイミングに、思うのは。
 うん、切れたよね、電話。
 なんか怖いんだけど。


 しかし会長は無表情で、そのまま携帯をしまって歩き出した。優雅に。
 なんなんだほんとに。

 擦れ違いざま、会長は一言放った。


「特に用はない。邪魔したな」
「……は、い?」


 バタン、と閉まった扉を見つめたまま、俺は暫くそこから動けなかった。


 意味が、分からない。
 誰か説明プリーズ。つか蒼司いつ生徒会長と知り合って仲良くなったよ、お前。




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あきゅろす。
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