小説:生徒会庶務の災難
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職員室についても、書記の姿が見当たらない。
教室より生徒会室のほうが職員室に近いから、先に来てると思ったのだが…
「ごめ、ん…遅れて…」
暫くして、書記がきた。
「ああ、大丈夫だが…なんかあったのか?」
「副…会長、に…会った。泣いてた…」
「へぇ、副会長に…何か言われたのか?」
「…別に、何も…」
明らかに何かありそうだったが、特に触れないでおく。
「で、何がわからなかったんだ?」
生徒会室に向かって歩きながら書記に訊く。
「今度の…修学旅行、について…のプリント…」
あー…
もうすぐ修学旅行か。
俺は修学旅行というものがあまり好きじゃない。
憂鬱な気分になり、溜め息をついた。
修学旅行中、転校生が何か騒ぎを起こしたりしないといいけど。
そして、ふと双子弟を思いだした。
さっき、転校生と一緒にいなかったな。
いや、あいつが転校生といる理由は兄といたいからだから、正確には兄といなかったな、か。
珍しいな。
一体どうしたんだろうか。
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