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采は投げられた
3
「なぁ神谷、この事知ってる奴はいるのか?」

「‥いる訳、ねぇ‥ッ‥だろ、が‥んッ」


なおも耳には執拗なまでの愛撫
そのたびに体がビクンッと跳ね、反応を見せてしまう


「そうか、俺だけか!」

「は?」

「だから、神谷の秘密知ってるのは俺だけだ!
この意味分かるか?」


意味?

言われた事が頭に入っていかない
真上にある男前の面をマジマジと見ていても‥


コイツ何言ってんだ?
やっぱ話しが噛み合わねぇ!

意図が分からない俺は、無駄に整った顔をする乃木を睨むしか出来ない


「テメェ‥何言って‥‥」

「ん?聞こえなかったのか?お前、耳いいはずなのに?」

「なッ、この野郎が!」

「ハハハッ、嬉しいからってじゃれるな神谷!
これから俺の言う事、素直に聞けるからって!」

「‥‥へ?じょ、冗談言ってんじゃねぇゴラァァァァ!」


悪意を見せてねぇが、明らかに脅しだろーが!!
コイツ!

耳を弄られる感覚が無くなり、少しずつ力が戻って来た
ゾクゾクとした甘い痺れも取れ

ぶっ飛ばしてやる!

そう思った矢先



「ん?神谷‥お前、唇切れてるぞ?」

「うっせー!テメェ退きやがれ!お、おい?な、何すーー‥‥」


近づいて来た顔に訳も分からず

近けぇ!!


その言葉が出る前に


「‥‥ん、」



乃木の唇が重なっていた


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