采は投げられた
7
「神谷、お兄さん元気か?」
「お兄ちゃんっ子の神谷、オハヨーさん!!」
「‥‥テメェらァァァァァ!!」
兄貴が学校にやって来て、変な噂が流れ広まったのは
あっという間だった
『あの不良、神谷 采は
実はブラコンで優しい奴!』
ハっ?なんじゃそりゃ〜
一番俺が驚いた
でも、後から後から俺に声をかける奴が現れるっつーのは
(やっぱ兄貴の影響力はすげー)
その一言に尽きるしかねぇみたいだ
どんな奴でもすぐに打ち解ける兄貴
常に周りには人が集まって、笑顔が伝染していく
それは昨日まで俺を見てビクついていた輩まで、見方を変える程
「良かったな、神谷」
「乃木!!」
後ろから突然発せられた声に
マジびびった!
だから、何で物音しねーんだよ!!
こいつは幽霊かなんかじゃねぇのか?
腹立つぐらいに綺麗な微笑みを張り付かせた男前の面が近くにあり
それに気を取られていると
「〜ッく!」
「ほーーんと、今さら遅いんですよ!!
神谷の(体!特にケツプリ)その良さに気が付くのが!」
「市!!」
セクハラ大王に尻をまさぐられる始末
だからコイツら何で‥‥
「テメェら、俺に近寄るんじゃねぇェェェェェェ!」
いつもいつも俺に構うんだ!!
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