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知者は惑わず勇者は懼れず
2
連れて来られたのはいつもの準備室

所詮は他人事なんだろう
そして他人事だからってこの人



「激マブくん!!俺は二人を応援してるんだから、安心してね!
二人の邪魔になんない様に人っ子一人として、ここには近付かせないから!
そんな顔しないで大丈夫!
準備室にカメラとかビデオとか盗聴なんて仕掛けてないからさッ!
声抑えないでおもいっきりハッスルしまくってくれたまえ!!
イィイ〜〜ヤッホォオオーィッ!」


安心も何もあんたが1番安心出来ないし!
それよっか、めちゃくちゃ楽しんじゃってるよ‥‥


とは言え昨日の事もある
深い深呼吸を一つ吐き出して
扉に手を掛けた


「‥お‥はようございます」

「藤代?」



うわっ、ドキドキするし‥

昨日の今日だから、気恥ずかしいのもあった
でも俺の姿を見て少し驚いた先輩ではあるけど、すぐに親しみを込めた笑顔に変わってくれる



「どうした今日は来るのが早いんだな?」

「あ‥‥と、」

「少し待っていろ。今、カップ麺が出来る間に怪獣は倒せるかどうか調べている所だ。
どう見積もっても麺が伸びて食べれた状態じゃない物が出来るんだが‥‥」



普段通りの和泉先輩
でも志摩先輩は面白いものが見れるって言ってたけど‥‥?


あれ?



「和泉先輩‥‥本、逆さまですよ?」

「何を言ってんだ?本が逆さなら読めないじゃないか。
この本は少しばかり解読難解ではあるが、こうして目を細めながら‥」

「いや、逆さですし、それにメガネ‥‥先輩掛けてませんよ」

「ん?ああ‥‥成る程、だから読みにくいのか‥‥」



それだけじゃない
よくよく見ると着ている白衣が裏と表、逆だし
靴下、明らかに右と左で種類違う


やっぱり気のせいじゃない‥‥?



「藤代、コーヒー飲むか?」

「あ、はい。ありがとうご‥‥ざい‥」



その予感は先輩からビーカーを手渡され、すぐ確信に変わった


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あきゅろす。
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