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05



驚愕の表情で己を見る、彼らにイーヴリンは不安げな顔を浮かべる。


「・・・ユーリ。」


不安げに自分の名を呼ぶ少女に、有利は驚愕のそれから微笑みに表情を変えてギュッと彼女の手を握り締めた。


「大丈夫。・・・後で教えてあげるから。」


有利の表情を見てイーヴリンは安心したように体の力を抜くと、有利の手を力強く握りかえす。


ニヤニヤとした笑みを浮かべている男たちを見ながら、有利は冷や汗を流した。


(今、この子を守れるのは俺しかいないんだからしっかりしないと。)


手を握る力を強めて、有利は目の前の男達を睨みつける。


ガサガサッ


シンとした空間に突如響き渡ったその音に、その場にいる全ての人がビクリと肩を震わせた。


自然に全員の視線が茂みへと向けられる。


そこから現れたのは、二人の青年。


「リン!!」


「ユーリ!!」


二人の名を呼びながら現れた人物を視界にいれて、名を呼ばれた二人は大きく目を見開いた。


「お兄様!!」


「コンラッド!?」


それぞれが見慣れた姿の青年の名を呼び、表情に笑みが戻る。


現れた二人も、その声を聞いて安心しただろう。


元気そうな二人の姿に、緊張を解いた。


「クソッ、こいつらの仲間か!?」


「おい、お前ら。とっととそこの二人取り押さえろ!!」


現れた二人のうち、背の高いほうの腰に剣が挿してあることに気付いた男がそう叫ぶ。


その声に、ハッと我に返った男たちがイーヴリンとユーリのほうへと視線を向けると、そちらへと駆け出した。


しかし、男たちが二人のもとに行くよりも現れた二人の行動の方が早かった。


背の高い方の男がすぐさま腰の剣を抜き去り、目の前にいる男へと切りかかる。


男たちがその攻撃にひるんだすきにもう一人の青年が、幼い二人へと延びる手を蹴りあげた。


「グアッ!!」


うめき声をあげうずくまる男。


それに目をくれずに二人の青年は、素晴らしいコンビネーションプレーで男たちを地へと沈めていった。


数分後に立っているのは、イーヴリンと有利そして二人の青年のみとなる。


「お兄様!!」


しばしの沈黙を破ったのは、少し高めのそんな声。


声の主である少女は、現れた二人の青年のうち、背の低いほうへと駆け寄ると、勢いよく抱きついた。




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あきゅろす。
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