誰かに聞いた怖い話
・・・続いた凶事13

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『彼女達もそう感じたらしく、取る物も取り合えず私の所へと転がり込んだんだよ』

『そして結婚する迄の期間、もう一度私の家に住まわせる事にしたんだ』

『その晩私の家に泊まった従姉妹は、そのアパートを引き払うべく、次の日早々彼と共にアパートへと向かったんだ…その朝、私達家族は彼女達の車を見送った…』

『けれども、それが…彼女達との永遠の別れになってしまったんだ』



『!』

『いったい何が?』



『大きな荷物は新居に直接届けるか、処分してしまうつもりだったらしく、彼女達は当面必要な身の回りの品をバックと車のトランクに詰め込み、アパートを後にしたんだ』

『そして私の家に戻る途中、彼女達は…』



『…』



『見通しの良い真っ直ぐな路を走っていた彼女達の車は、急にふらつき出したと思うと進路を右に変え中央分離帯を乗り越え、対向車線を直進して来た乗用車に……相手の車に乗っていた人達はかすり傷程度だったんだ』

『けれども、赤い軽自動車に乗っていた二人は…』



『…』



『でも…死因は二人共心臓麻痺だった…おかしいだろう?』

『外傷はかすり傷程度だったのに、二人共心臓麻痺で死んだなんて!』

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あきゅろす。
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