誰かに聞いた怖い話
・・・続いた凶事8
.
『そう言えば、旅行にはおじさんのお母さんも参加していたんですよね?』

『でも…さっき、おじさんが言った、最初の犠牲になった人の中には…』



『そうなんだよ、この時私の母だけは辛うじて命を取り留めたのだが…病院に入院中に、退院間近のある日容態が急に悪化して…』



『そうだったんですか…』



『だから…本当は母も含めると六人になるんだ』



『おじさん、原因は何なんですか?』



『茸だよ…』



『茸?』



『そう…毒茸を食べた事による中毒死だったんだよ』



『毒…茸…でも、それじゃあ、祟りとは関係無いんじゃないですか?』



『それはそうなんだが…不自然なんだよ』



『不自然?』

俺はおじさんとの会話ごしに、余り話に加わらない彼奴の事を、ちらちらと見ていた

けれども彼奴は、部屋の一角を、ただじっと見つめていたのだった…

まるでそこに、何かを見つけたかの様に…



『あの親父達が、毒茸を食べて中毒になるなんて…私には今でも信じられないんだ』



『でも…あんまり茸の事を知らないなら…』



『そんな筈は無いんだ!今迄、何十年も食べ続けて来た茸だったんだよ』

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