誰かに聞いた怖い話
・・・続いた凶事9
.
『今迄食べた事が無い見知らぬ茸を食べたとか、食べられる茸と間違え易い毒茸を食べてしまったとか、そう云う事なら私にも分かるが…その日祖父達が食べたのは、間違え様の無い食べ慣れた茸だったんだよ』

『それに…』



『?』



『それに…その後で起こった従姉妹の死に様が…普通じゃあなかったんだ』

『笑わないで聞いてくれるか…後から起きた従姉妹や娘達の事故の状況を考えると、私はこう考えているんだが…そう考えると妙につじつまが合うんだよ』



『…』



『あの時…あの温泉旅行の帰りに茸狩りをした時…既にあの中の誰かに異常が起きていたんじゃないか…と、私の娘達や私の従姉妹が、何かに取り憑かれて操られていた様に…』



『ミーコが操られていた?』

そう声を張り上げたのは、今迄黙っていた彼奴だった



『そうだよ、あの娘もあの娘の姉達も…それに祖父達は苦しみの余り、皆…喉や胸を掻きむしっていて…私の母が苦しみの中で必死に掛けた電話で駆け付けた救急隊員の目の前には、まるで毛皮を剥いだ後の様な血まみれの祖父達の無惨な姿があったんだよ』



『毛皮を…剥いだ…』



『そう』

『そして私の従姉妹は…』

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