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side K
頭ん中真っ白になって
体の力が一気に抜けた。
「ぃって…」
「っ!?‥ぁ…ぴぃごめ──」
「来んな…」
「ぇ…?」
「今近づかれたら、俺多分止まんないから…」
「っ…」
「早くアイツ追いかけろよ…」
「え…」
「いいから早く行けよ!!!」
「…っ!」
ぴぃに怒鳴られて赤西の鞄を掴んで家を出てった。
side P
―バタンッ!
「はぁ…」
好きなのに…
こんなに好きなのに…
「ッ…‥──」
君の中で
アイツを越えることは
ないんだね…
「はぁ〜…フッ(笑)本当亀って鈍感だよ‥なッ…」
目の前が
滲んで歪んだ。
「っく…ダッセ、何っ‥泣いてっ…ッ‥」
我慢しようと思っても、涙は止まることを赦さなかった…。
こんなに苦しい恋は
君が初めてかも知れない。
この先
もうこんな恋しないよ
きっと…。
side K
「はぁっはぁっ‥ッ‥ハァッ───っ?」
走って赤西を探してたら、公園に人影を見つけた。
「っ赤西!」
「っ…!」
俺は赤西に走り寄った。
「ぁの…さっきのは違うから…あの───」
「ぴぃお前のこと好きなんだろ?」
「えっ…」
「前から知ってた…。」
「っ…」
「だから俺に見せつけたかったんだと思う…」
「なんで…?」
「俺、ぴぃの気持ち、わからなくもないな…」
「ぇ…」
「俺も亀好きだから」
「っ!!」
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