page5/9 ぴぃの言葉に身体が強張った。 「…だから」 「っうわ」 ―ドサッ… 「こんなことした」 「…!ちょ、やっんぅ!」 両手首をベッドに押さえ付けられて、口唇を乱暴に塞がれてパニックになった。 「んんっ‥ぅ、んっ!っハァッハァッ‥ぴぃ…!やめてっ!」 「無理…」 「無理って…!っやだ、ぴぃ‥!」 ―ガチャ 「っ…!」 「……」 「っ!ごめっ…!」 「っ違…!」 ―バタン! ドアが閉まったと同時にぴぃを突き飛ばした。 赤西にみられた…。 side J トイレにこもって自分を落ち着かせた。 動揺しないで、いつも通りの俺でいけ。 そう思いながら廊下を歩いてぴぃの部屋のドアを開けた。 ―ガチャッ え……? ぴぃが亀をベッドの上で押し倒してた。 頭が真っ白になって一瞬時が止まったように感じた。 すると、亀の首筋に顔を埋めていたぴぃが顔を上げて 今まで見たことないくらいの鋭い目付きで俺を見た。 「っ!ごめっ…!」 「っ違…!」 ―バタン! 亀の否定の声が聞こえた。 けど 俺が今見たのは 紛れもない真実で、 それ以前に 俺は逃げることで精一杯で、 鞄も忘れて ぴぃの家を飛び出して ただひたすら走った。 . [*前へ][次へ#] |