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神の名鑑
二十八部衆
二十八部衆(にじゅうはちぶしゅう)は、千手観音の眷属。

東西南北と上下に各四部、北東・東南・北西・西南に各一部ずつが配されており、合計で二十八部衆となる。
典拠となる経典は『千手観音造次第法儀軌』(善無畏637年-735年訳)である
この経典は弘法大師によって日本に持ち込まれて普及した。


1:密迹金剛力士(みっしゃくこんごうりきし)(密遮金剛)
*金剛力士(こんごうりきし)は、仏教の護法善神(守護神)である。サンスクリットではVajradhara(ヴァジュラダラ)という。一般には仁王の名で親しまれている。原語は「金剛杵(こんごうしょ、仏敵を退散させる武器)を持つもの」の意。


2:那羅延堅固王(ならえんけんごおう)
*那羅延天とは漢訳仏典におけるバラモン教・ヒンドゥー教の神ヴィシュヌの異名「ナーラーヤナ」の音写である。


3:東方天(とうほうてん)
*持国天(じこくてん)、梵名(ドゥリタラーシュトラ:国を支える者)、広目天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられ、持国天は四天王の一柱、東方を護る守護神。本来はインド神話に登場する雷神インドラ(帝釈天)の配下で、後に仏教に守護神として取り入れられた。


4:毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)
*増長天(ぞうじょうてん、ぞうちょうてん)、梵名(ヴィルーダカ、毘楼勒叉、成長、増大した者)持国天、広目天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられる。増長天は、四天王の一柱、南方を護る守護神。本来はインド神話に登場する雷神インドラ(帝釈天)の配下で、後に仏教に守護神として取り入れられた。


5:毘楼博叉天(びるばくしゃてん)
*広目天(こうもくてん)、梵名(ヴィルーパークシャ、毘楼博叉)は持国天、増長天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられる。
ヴィルーパークシャとは本来サンスクリット語で「種々の眼をした者」という意味だが、「尋常でない眼、特殊な力を持った眼」さらに千里眼と拡大解釈され、広目と訳された。
広目天は西方を護る守護神。本来はインド神話に登場する雷神インドラ(帝釈天)の配下で、後に仏教に守護神として取り入れられた。


6:毘沙門天(びしゃもんてん)
*インド神話の財宝神クベーラを前身とし、毘沙門という表記は、ヴァイシュラヴァナを中国で音写したものである。
ヴァイシュラヴァナという称号は本来「ヴィシュラヴァス 神の息子」という意味で、日本では四天王の一尊とし、四天王の一尊たる武神・守護神とされるようになった。そして帝釈天の配下でもあります。また、夜叉や羅刹といった鬼神を配下とし、また、北方を守護するとされる。

7:梵天(ぼんてん)

*梵天は、仏教の守護神である天部の一柱、古代インドの神ブラフマーが仏教に取り入れられたもので、十二天に含まれる。梵天は、帝釈天と一対として祀られることが多い、古代インドのバラモン教の主たる神の1つであるブラフマーが仏教に取り入れられたもので、ブラフマーは、古代インドにおいて万物の根源とされた「ブラフマン」を神格化したものであり。ヒンドゥー教では創造神ブラフマーはヴィシュヌ(維持神)、シヴァ(破壊神)と共に三大神の1人に数えられた。


8:帝釈天(たいしゃくてん)
*帝釈天はバラモン教・およびヒンドゥー教の武神インドラと同一の神。帝釈天の名前はインドラの名前の[サックロ・デヴァーナーム・インドラ]のうち[サックロ]を釈と訳したものに、[デヴァーナーム]を天と意訳して後部に付け足しインドラを帝と意訳して冠したもの。
本来のインドラは阿修羅とも戦闘したという武勇の神であった、仏教に取り入られ釈迦を助け、またその説法を聴聞したことで梵天と並んで仏教の二大護法神となった。
帝釈天はその像を見ればわかるが、外柔内剛の性格の持ち主で、表情は柔和そのものだが、いったん悪に立ち向かうや鬼をもひしぐ荒武者ぶりを発揮します。
ちなみにインドラ神は薬師如来の眷属の十二神将の一柱でもあります。


9:毘婆迦羅王(ひばからおう)
*ドゥルガーは、ヒンドゥー教の女神。その名は「近づき難い者」を意味する。外見は優美で美しいが、実際は恐るべき最強の戦いの女神である。10本あるいは18本の腕にそれぞれ神授の武器を持つ。
神々の要請によって魔族と戦った。神話によると、アスラの王マヒシャがアスラ族の軍勢を率いて天界を攻め、神々を追放してしまった。
神々は怒り、口から光を放射して一点に集中させた。その光の中からドゥルガーは生まれたとされる。ドゥルガーは魔神討伐のため神々から武器を、ヒマラヤの神ヒマヴァットからはトラ(ドゥン)を乗り物として授かった。


10:五部浄居天(ごぶじょうごてん、五部浄居炎摩羅)
*五部浄居は八部衆(はちぶしゅう)または天龍八部衆(てんりゅうはちぶしゅう)は、仏法を守護する8神。仏教が流布する以前の古代インドの鬼神、戦闘神、音楽神、動物神などが仏教に帰依し、護法善神となったものである。八部衆とは8つの種族という意味である。
これにはいくつかの説がある。通常に用いられるのは、天衆、龍衆、夜叉衆、乾闥婆衆、阿修羅衆、迦楼羅衆、緊那羅衆、摩 羅伽衆の8つを指す。なお、四天王に仕える八部鬼衆は、これらの八部衆と名称も類似し一部重複するので間違われやすいが基本的に異なる。
*炎摩羅とは閻魔で仏教、ヒンドゥー教などでの地獄の主。冥界の王・総司として死者の生前の罪を裁く神。日本仏教においては地蔵菩薩の化身とみなされ同一人物とされている。


11:沙羯羅王(しゃがらおう)
娑伽羅(サーガラ、しゃから)訳:大海。龍宮の王。大海竜王。「沙掲羅」、「娑羯羅」などとも漢語に音訳された。
法華経・提婆達多品に登場する八歳の龍女はこの竜王の第三王女で「善女(如)龍王」と呼ばれた。空海が新しく名付けることとなった清瀧権現も唐からついて来たこの娑伽羅竜王の同じ娘の事である。八大竜王の一柱。


12:阿修羅王(あしゅらおう)
*阿修羅(あしゅら:あすら)意訳=非天は八部衆に属する仏教の守護神。
大乗仏教時代に、その闘争的な性格から五趣の人と畜生の間に追加され六道の一つである修羅道(阿修羅道)の主となった。
古代ペルシアの聖典アヴェスタ-に出る最高神アフラ・マズダ-に対応するといわれる。
姿は三面六臂(三つの顔に六つの腕)で描かれることが多い。アスラ(阿修羅)はインド神話およびバラモン教ヒンドゥー教における神族または魔族の総称ですが、本来リグ・ヴェーダ(古代インドの聖典)に見られるように、古代インドにおいてはアスラは悪役的な要素ではなく、デーヴァ神族の王インドラ(帝釈天)に敵対することもある天空神、司法神ヴアルナの眷属を指してました。出身⇒リグヴェーダ最古神の鬼神で、特質⇒仏法守護、日蝕・月蝕を行う。


13:乾闥婆王(けんだつばおう)
*ガンダルヴァはインド神話においてインドラ 仏教では帝釈天)に仕える半神半獣の奏楽神団で、大勢の神の居る宮殿の中で美しい音楽を奏でる事に責任を負っている。また、ソーマの守護神であるとも伝えられている。
外見は主に頭に八角の角を生やした赤く逞しい男性の上半身と、黄金の鳥の翼と下半身を持った姿で表される。酒や肉を喰らわず、香りを栄養とする為に訪ね歩くため食香または尋香行とも呼ばれ、自身の体からも香気を発する。
香気と音楽は非常にかすかでどこから発しているのかわからないともされる。


14:迦楼羅王(かるらおう)
*迦楼羅天(かるらてん)とは、インド神話のガルダを前身とする八部衆、後には二十八部衆となった。「かるら」はパーリ語に由来し、迦楼羅王とも呼ばれる。
インド神話の神鳥ガルダが仏教に取り込まれ、仏法守護の神となった。口から金の火を吹き、赤い翼を広げると336万里(1344万km)にも達するとされる。一般的には、鳥頭人身の二臂と四臂があり、龍や蛇を踏みつけている姿の像容もある。。不動明王の背後の炎は迦楼羅天の吐く炎、または迦楼羅天そのものの姿であるとされ「迦楼羅焔」(かるらえん)と呼ばれる。


15:緊那羅王(きんならおう)
*緊那羅(きんなら)は、インド神話に登場する音楽の神々(または精霊)である。仏教では護法善神の一尊で、天竜八部衆の一つである。


16:摩侯羅王(まごらおう)
摩侯羅伽(まこらか、まごらが、音写、漢訳:大蛇・大腹行など)は、仏教を守護する護法善神の一尊。天竜八部衆や二十八部衆、十二神将に数えられる。サンスクリット語名の「マホーラガ」は「マハー」+「ウラガ」で「偉大なる蛇」を意味する。
もと古代インドの神であったが、後に仏教に取り入れられ、身体は人間であるが首は大蛇であり、龍種の一つとされる。八部衆の緊那羅と同じく音楽の神とされる。
また廟神とも言われる。ナーガがコブラを神格化したものであるのに対してこのマホーラガはニシキヘビの様なより一般的な蛇を神格化したものである。


17:金大王(こんだいおう、宝賢夜叉)
宝賢夜叉は八大夜叉大将の1柱。
*八大夜叉大将(はちだいやしゃたいしょう)とは仏教における夜叉(鬼神)の事で、特に毘沙門天の眷属とされる。
夜叉と羅刹は、古代インド神話上における悪鬼の総称。毘沙門天は、元々暗黒界に住する夜叉の長とされ、毘沙門天(クベーラ)が仏教に帰依したことにより、悪鬼羅刹夜叉などの類も仏教に帰依する形となった。
元々悪鬼であった夜叉等は、善神として毘沙門天やその他の神々と共に祀られるようになった。
その配下に属する夜叉は5000とも云われ、その頂点に立つのが八大夜叉大将である。常に毘沙門天の指示に随い、祈願する者を守護すると云われるが故に、守護八大夜叉神とも称される。

18:満仙王(まんせんおう、満賢夜叉)
満賢夜叉は八大夜叉大将の1柱。
*八大夜叉大将(はちだいやしゃたいしょう)とは仏教における夜叉(鬼神)の事で、特に毘沙門天の眷属とされる。
夜叉と羅刹は、古代インド神話上における悪鬼の総称。


19:金毘羅王(こんぴらおう)
*宮毘羅(くびら)は、水運の神で、天竺霊鷲山の鬼神で、薬師如来十二神将の筆頭である。金毘羅、金比羅、禁毘羅とも書く。梵語ではクンビーラ、ヒンドゥー教のガンジス川の神クンビーラ(マカラ)が仏教に取り入れられ宮比羅大将となった。
クンビーラ(マカラ)は元来、ガンジス川に棲む鰐を神格化した水神で、日本では蛇型とされる。


20:満善車王(まんぜんしゃおう、満善車鉢真陀羅、満善は満賢夜叉、真陀羅は緊那羅のことであり満仙王、緊那羅王と重複している、車鉢は大元帥明王)
*大元帥明王は、古代インド神話に登場する非アーリアンの鬼神アータヴァカに由来し、「荒野鬼神大将」、「森林鬼神」と漢訳される。直訳すると「林に住む者」、「林の主」の意味となる。毘沙門天の眷属である八大夜叉大将の一尊に数えられ、無比力夜叉、阿 縛迦夜叉大将、阿 縛迦鬼神元帥、車鉢羅婆、婆那利神、千人長とも呼ばれる。
このようなアータヴァカは、インド神話において弱者を襲って喰らう悪鬼神とされたが、密教においては大日如来の功徳により善神へと変じ、その慰撫しがたい大いなる力は国家をも守護する護法の力へと転化させ、明王の総帥となった。
大元帥明王は大元帥の名が示すとおり、明王の最高尊である不動明王に匹敵する霊験を有するとされ、一説には「全ての明王の総帥であることから大元帥の名を冠する」と言われる。


21:金色孔雀王(こんじきくじゃくおう)
*孔雀明王(くじゃくみょうおう)は、仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の1つ。衆生を利益する徳を表すとされる。
元来はインドの女神マハーマーユーリで、パーンチャ・ラクシャー(五守護女神)の一柱。マハーマーユーリーは「偉大な孔雀」の意。
摩訶摩瑜利(まかまゆり)、孔雀仏母、孔雀王母菩薩、金色孔雀王とも呼ばれる。
憤怒の相が特徴である明王のなかで唯一、慈悲を表した菩薩形をもつ。孔雀の上に乗り、一面四臂の姿で表されることが多い。



22:大弁功徳天(だいべんくどくてん)
*「大弁」は弁才天(弁財天)で弁才天はサンスクリット語ではサラスヴァティーといい、聖なる川という意味です。
農耕には欠かせない水の神です。昔、サラスヴァティー河を神格化したインドの神が仏教にとり入られ音楽、弁才、財福、智慧の徳がある天女とされました。
古い弁天像はすべて八臂で八の武器を持つ強い天女の姿です。
*「功徳天」は父に徳叉迦神(とくさかじん)を、母に鬼子母神(きしぼじん)を持つインドの福徳安楽を授ける女神で、毘沙門天のお妃にあたるとも伝えられて、別の名を功徳天といわれ、容姿端麗な姿から吉祥天女ともいわれています。天衣をまとって宝冠をかぶり、手に如意宝珠を捧げ持っています。


23:神母天(じんもてん)
*鬼子母神(梵:ハーリティー)は、仏教を守護するとされる夜叉で女神の一尊。梵名ハーリティーを音写した訶梨帝母(かりていも)とも言う。
夜叉毘沙門天(クベーラ)の部下の武将般闍迦(パンチーカ、散支夜叉、半支迦薬叉王の妻で、500人(一説には千人または1万人)の子の母でありながら、常に他人の子を捕えて食べてしまうため、釈迦は彼女が最も愛していた末子・愛奴児(ピンガーラ、プリンヤンカラ 嬪伽羅、氷羯羅天)を隠して子を失う母親の苦しみを悟らせ、仏教に帰依させた。
以後、仏法の護法善神となり、子供と安産の守り神となった。盗難除けの守護とも言われる。


24:散脂大将(さんしたいしょう、散脂夜叉)
叉)
散脂夜叉は八大夜叉大将の1柱。
*八大夜叉大将(はちだいやしゃたいしょう)とは仏教における夜叉(鬼神)の事で、特に毘沙門天の眷属とされる。
夜叉と羅刹は、古代インド神話上における悪鬼の総称。


25:難陀龍王(なんだりゅうおう)
*難陀竜王(Nanda)は、八大竜王の一柱で、その第一番に数えられる龍王である。。弟の跋難陀龍王(ばつなんだりゅうおう)とともに密教の雨乞いの法会(請雨経法しょううきょうほう)の時に拝まれる善き龍神である。別名:歓喜龍王(かんきりゅうおう)梵名:Nandanaga(ナンダナーガ)


26:摩醯首羅王(まけいしゅらおう)
*大自在天(だいじざいてん、梵:マヘーシュヴァラ、音写:摩醯首羅、まけいしゅら)とも言う。もともとはヒンドゥー教におけるシヴァ神である。
仏教では自在天外道の主神とされる。なお大聖歓喜自在天・他化自在天と名称が似ているため多く混同されるが、別の天部である。
妻は烏摩妃(パールヴァティー)。
色界の頂にありて三千界の主である。大自在天は他化自在天と名称が似ているため、よく混同される。
しかし他化自在天は欲界の六欲天の最上位の天の名称であるのに対し、大自在天は色界>四禅天>五浄居天>色究竟天に在す天神の名称とされる。
バラモン教(後のヒンドゥー教)では、世界を創造し支配する最高神を、サンスクリット語で Iisvara、イーシュヴァラ、自在天というが、これはシヴァ神の別名となる。


27:婆藪仙人(ばすせんにん、聖仙ヴァシシュタ)


28:摩和羅女(まわらにょ)
*プリティヴィー(プリティヴィ)は、インド神話の古き地母神。
「広き者」という意味。ディヤウスの妻とされる。別名プリティヴィー・マータ(Prithivi Mata)。
インドラやアグニを産み出したといわれる。『リグ・ヴェーダ』ではディヤウスとともに天地両神として6篇の独立讃歌を持つが、単体としては1篇3詩篇の独立讃歌にとどまる。
それによれば、プリティヴィーは堅固で、山岳を担い、樹木を保ち、道路に富み、大地に活気をもたらすとされる。
また『ヴィシュヌ・プラーナ』によると、農耕のなかった時代に、プリトゥという王が初めて大地を開墾し、豊穣をもたらしたので、大地の女神はプリトゥにちなんでプリティヴィーと呼ばれるようになったと伝えられている。
後に仏教に取り入れられ、地天(ぢてん、じてん)とされる。



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