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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と彼女の鮮烈な日常TS第3巻 経過報告:03(サンプルあり)(2017/3/21)
[TOMATO] とある魔導師と彼女の鮮烈な日常 Third Season03『嘆きの中で輝いて』



恭文「というわけで明日(2017/03/22)鮮烈な日常Third Season第3巻が販売開始です。みなさん、何卒よろしくお願いします」


(よろしくお願いします)


恭文「本編については前二つであらかた紹介したので、こちらは書き下ろしと番外編について説明を」

古鉄≪番外編の一話はケットウリュウ編のラストなので、まぁ言うこともほとんどないのですが……あ、一つありましたね。
マスタールール4に切り替わる前のお話なので、そこは留意をお願いします≫


(マスタールール3の時代だったからね……うん)


恭文「それで特別書き下ろしは……まぁ今回は全て書き下ろしではないんですが」

古鉄≪夏休みの時期ということで、少し真面目なお話となりました≫



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「え、何かするの?」

「アタシ達、このブランドとコラボするの!」

「みりあ達のグッズも出るんだって!」

「い、いいなぁ……!」

「これもぉー! CDの宣伝なんだよねー!」

「はい」


諸星さんに頷(うなず)きながら、HPのプロフィール表を確認してもらう。


「CDの売り上げにも絡みますので、期間中の露出は多ければ多いほどいいのですが」

「Pくんのエッチー! お姉ちゃんに言ってやろー!」

「そうですか……では、城ヶ崎さんの出番は控えめに調整を」

「ちょ、Pくんー!」

「いえ、メディアへの露出が駄目ならそういうことに」

「……Pちゃんも何だかんだで、こういうのを流すのは上手にゃ」


まぁ……その、いろいろと経験もあるので。特に牧野プロデューサーの大変さなどを見ていると……はい、よく勉強になるので。


「アタシは露出多めでも全然OKなのにー! ……Pくんの好きにして〜」

「ではやはり控えめに」

「Pくん!?」

「城ヶ崎さんの御両親からも頼まれていまして。去年、夏休みの宿題をサボったそうですね」

「う!」


そう……夏休みと言えど、みなさんが学生であり、学業優先なのは変わらず。

それゆえにそういうお話も御両親から聞いた上で、スケジュールを組むのが基本で。


「赤城さんも」

「み、みりあはサボってないよ! ちゃんと七月中に終わらせてるもん!」

「ですが数学と理科が苦手で、仕上げた問題にも間違いが多かったとお母様が」

「お母さんー!」

「諸星さんは英語と現国、社会科が苦手だそうですね」

「え、英語……やっぱり、よく分からなくて」

「なので今回のコラボ企画、メディアへの露出は控えめとします」

「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!」」」



◆◆◆◆◆


みなさんが集まったところで、せん越ながら私が講師役……だったはずが。


「では、せん越ながら現役女子大生の新田美波とプロデューサーさんが、誰でも分かりやすい学歴格差を講義します」

『わぁー!』

「新田さん、すみません」

「いえ。プロデューサーさんには、パパの突き上げとかで苦労させてますし」


新田さんが講師役を手伝ってくれることに……なんというか、とても有り難い。自分はやはり口下手なので。


「それでPくん、何のお話をしてくれるのかなー」

「あくまでも一般論ですが……城ヶ崎さん、バイトや就職の募集要項に『学歴不問』とされる場合があるのは御存じでしょうか」

「ん、それなら……街で見かけたことがあるよー」

「あれは半分デタラメです」

「え!?」

「学歴不問とされる場合でも、中卒の場合は採用がかなり厳しくなる――それが一般的状況です」

『えぇ!』


自分も大学の同級生から聞いた一般常識……そのときの自分と同じように、みなさんも戦慄する。


「何それ、嘘じゃん! だって、不問って問題にしないってことだよね!」

「もちろん本当に問わない場合もありますが、この辺りは一般常識にも入るレベルかと」

「これがまず、一つの格差ね。それでみんな、貧困の再生産って聞いたことがない?」

「貧困の……?」


どうやらみなさん、聞いたことがないようす。なお双葉さんは除く……双葉さんの知識量なら、間違いなく知っている。


◆◆◆◆◆


「そんな真似(まね)したら、親御さんの信頼が得られなくなるもの。765プロ<うち>だって同じだよ?
勉強もそうだけど、みんなの就業時間なども……かなり余裕を見積もってスケジューリングしているし」

「それも大事な要素です。特に城ヶ崎さんや赤城さん達は」

「就業時間?」

「法律で決まっているんです。未成年……この場合は満十八才未満の者と定義しますが」


その辺りもCP設立に備え、再勉強した点。ボードに素早く書き込んでいく。


「その労働時間は週四十時間・一日八時間以内と定められています。更にその労働時間も午後十時から翌日五時までは原則禁止。
十五才未満の者は、夜八時から翌日五時までと定められています。一部例外はありますが、ふだんの業務では一切絡みません」

「もちろん休みを与えることも義務づけられているよ。最低でも一蹴一日……又は四週四日ってね。
765プロのライブにいわゆる『夜の部』がない理由もコレ。真美と亜美……今だと志保達中学生組もいるから」

「あ、そっか。フルメンバーだとそもそもライブが開催できないんだね」

「違法行為だもの。最近、小学生タレントの演技が納得いかないからって、午前様をさせた馬鹿な監督がいたけど」


自分もその話は知っている。憤慨すると同時に、自分も踏み越えかねないライン……それを思い出し、改めて肝に銘ずる。


「そのような行為は決して許されません。……タレントというのは所属事務所との間でマネジメント契約を締結する【個人事業者】とされていますが」

「個人、事業者ー? プロデューサー、それ何かなー」

「簡単に言えば、社員などではない……対等なパートナーとでも考えていただければ」


そうは言っても、みなさんはピンとこないらしい。なのでまたボードに流れを書き込む。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「はい、とまかののおまけで以前やった、貧困の再生産とかのお話です。
ただ今回はもうちょっと踏み込んで……そもそも『労働者と定義した場合のアイドル』についても語っています」


古鉄≪そう……だからこそ、この前提が本編に繋がる部分で≫


(結果、奴らに正義がないと判明)


恭文「この話の流れがどうなるかは、本編を見ていただくとして……続いては番外編。
おまたせしました、生すかでのチームバトルです。ただ……前後編に別れる形となり」

古鉄≪以前サンプルとして出した、導入部が削れればまだよかったんですが。とにかくどうぞー≫



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



≪Please set your GUNPLA≫


指示通りガンプラを置くと、プラフスキー粒子がガンプラに浸透――スキャンされているが如(ごと)く、下から上へと光が走る。


私が使用するガンプラは≪ガンダムAGE-2 フルアームド≫。これはBB戦士ガンダムAGE-2のオリジナルギミックでね。

デザイナーの海老川兼武さん自ら考案したの。上半身はノーマル、下半身はダブルバレットで構成。

その両肩可変翼の間にツインドッズキャノンを取り付けている重武装タイプ。それをHGで再現してみた。


ウィングはKPSプラ板から作り直し。

サイズを半分ほどに縮小して、機体全体の取り回しを向上。更に小説設定のSPARROW効果により、機動性はノーマル時と変わらず。

カラーリングは特務仕様……つまり全身白。社長が付けてくれた私のイメージカラーは、やや乳白色がかった白だから。


今回はそれに合わせたカラーリングにしてある。……いや、塗り分けとか楽だったから……それだけよ?



◆◆◆◆◆


『志保ちゃん、お願い!』

「はい! ハイパーブースト――オン!」


五キロ以上先にある廃棄都市部目がけて、雨に打たれながらも超加速――。

AGE-2は後方に集中したスラスターをフル出力で稼働させ、彗星(すいせい)のように街へと飛び込む。


雨に濡(ぬ)れるビル群を目前に、ハイパーブーストを解除。速度を落とし、街を目前としたところで。


『――≪FOAD(フラッフ・オブ・ア・ダンデライオン)≫、射出』


美奈子さんはバックパックに接続していた、追加ユニット二個をパージ。長方形型のそれらが地面に落ちる前に、蓋が観音開きに展開。

その途端、中に収められていた小型飛行メカ十八基が離陸。すぐさま周囲に散らばりつつ、その姿を消していく。

なおフラッフ――というのは、タンポポの綿毛を意味する。綿毛<ドローン>はバトルフィールドの粒子エネルギーを吸収し、その力で稼働する。


高高度からまき散らされた綿毛達は、下降する私達とは違い上昇。フィールド全体を見渡す目となる。


『よし――上手(うま)く風に乗れた。各機体、センサーリンク』

「AGEシステム、処理アシスト開始。……美奈子さん」


そこでガンキャノン・マッスル、105ダガーとセンサーリンク。綿毛から受信した戦闘区域の映像も、必要に応じて引き出し可能となる。

ううん、映像だけじゃない。AGE-2に搭載された≪AGEシステム≫の情報処理能力により、光学・熱源などの各種サーチも可能。

細かい完成は支援型のガンキャノン・マッスル……美奈子さんにお任せしちゃうけど、これも私達なりの連携。朝比奈さん達のバトルからもヒントをもらった。


単純にドンパチするだけじゃなくて、視野を広げることも重要だって。


『FOAD各基、リンク正常。各種広域サーチも稼働よし。映像、回せるよ』


まずは都市部の全体映像……よし、ちゃんと俯瞰(ふかん)視点で見られる。

『高度三百……ドッグファイトでもしない限りは、まず落とされない』

「それでも油断は禁物よ。相手が相手だし……平然とジャミングとかするんじゃ」

『あははは、あり得そうだなぁ』



◆◆◆◆◆



……機体解説している間に、敵が動くかと思ったら……全くの変化なし。

試合開始から既に三分。予想に反して、激しい衝突などはなかった。


「試合開始から三分……いえ、四分! チーム特攻野郎、全く動かない!」

「どういうことかしら。リカルドや我那覇さん達の技量なら、北沢さん達の布陣を切り崩すのも容易(たやす)いはずよ」

「何か、大きな攻撃を仕掛けるつもりなのかな。アトミックバズーカみたいなのをどがーん……ないかぁ。
響達、その手の武器は使わないって最初から決めていたの。あってもバスターライフルくらいなの」

「まぁせっかくのバトルで、アトミックバズーカはねぇ」


これは卒業試験でもあるわけでしょ? それで一方的な蹂躙(じゅうりん)はしないでしょ。


「さて、これはどう切り崩すかなぁ。千早さんなら」

「蒼凪君が使っている機体が分からないけど、この場合は……やっぱりフェニーチェのバスターライフルかしら。
ただベースがウイングガンダムだから、ゼロと違い弾数制限があるわ」

「三発まで……なら志保達があんな配置にしているのは、それで一発使ってほしいから」

「もちろんリカルドの技量はエース級だし、それが決めてにはならないけどね」


それでも、使い切らせることには意味がある。そうすればフェニーチェの火力は激減するしね。……そうそう、もう一つあるから補足しておこう。


「それに遠距離から撃たれると、この密集地帯も関係なくぶっ飛ばされるからなぁ。そういう意味でもあの場所に陣取ったのは正解だよ」

「変にビル街へ紛れ込むと、死角外からやられかねない?」


となると……腕組みしながら、自然と見るのは。


「なるほどね」

「りんさん?」

「恭文達、もう動いてるよ」

「え」


都市部……というより、志保達の後方。降り続ける雨の中、僅かな乱れが生まれていた。

落ちていく雨粒……その一部が、虚空で弾(はじ)けているの。ここからだと本当にちょっとだけだから、見間違いとも思える微細な差だけど。


――それに気づいた瞬間、戦闘開始のゴングが鳴り響く。

放たれるのは黄色い奔流。キロ単位の距離を一気に突き抜け、降りしきる雨を蒸発させていく。

力の道を伸ばし、伸ばし、伸ばし――105ダガーが隠れていたビル先端部を飲み込み、一瞬で消し去る。


市街地の頭上を通るせん光に、停滞した空気に飽き飽きしていた観客達が目を見張り、声を上げる。


『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』

「杏奈ちゃん!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、志保達も絡め手を用いて戦闘開始。ならば……パワーイズパワーで打ち砕く!」

古鉄≪なんて頭の悪い≫


(力こそ力!)



恭文「今回は三対三ということで、構築が大変……でも頑張って、AGEを見返して」

古鉄≪それで遅れたんですか。それであなたの機体は≫


恭文「えっと……内緒!」


(そちらは本編をお楽しみに。それでは鮮烈な日常Third Season第3巻、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:RIDER CHIPS&仮面ライダーGIRLS『B.A.T.T.L.E G.A.M.E』)









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