作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第3巻経過報告:03(サンプルあり)(2017/3/29)
古鉄≪というわけで、こちらでは特別書き下ろしその3(短編)とISクロスパイロット版のご紹介です≫
恭文「僕も……出番が、ちょっとあるぞ……」
未央「あ、復活した」
白ぱんにゃ「うりゅー♪」
(ふわふわお姉さん、嬉しいのか蒼い古き鉄に飛び込んですりすり)
未央「白ぱんにゃちゃんは可愛いなー。でもね……今回私達が出会った子も、ぱんにゃちゃんに負けないくらい愛らしいんだよ!」
白ぱんにゃ「うりゅ?」
未央「というわけで、どうぞー!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
二〇一二年八月――CPの控え室に、ちょっとした珍客が訪れました。
「おはよー!」
「おはようございますー」
「不思議ー!」
「面白いねぇ」
「あ、今みりあと目が合ったよ!」
みりあちゃんと莉嘉ちゃん、きらりちゃんが盛り上がっていた。三人で一角に集まり、プロデューサーさんはそれを見守る形で。
「島村さん、本田さん、おはようございます。……渋谷さんは」
「お母さんから電話がかかって、今は話中。それよりプロデューサー、何の騒ぎ?」
「可愛(かわい)い、ですよね」
「……はい」
一体何だろうと思っていたら……その一角に三〇センチほどの小型水槽が置かれていた。
浄水器も何もない携帯用だけど、その中には初めて見る生物がいて……!
「プ、プロデューサーさん! これって!」
「はい……ウーパールーパーです」
「今日からCPの仲間になった、新人アイドルのウーパーちゃんだよー!」
「「よろしくウパー!」」
ど、どういうことですか……なんでウーパールーパーがー!
◆◆◆◆◆
「ウーパールーパーって、独特な名前……」
「あぁ、それは日本(にほん)で紹介されたとき、付けられた造語だよ」
「造語?」
「英名の『アホロートル』だと響きが悪いってね」
『アホロートル!?』
そ、それは確かに……響きっていうか、聞こえが悪いです! 聞く人が聞いたら馬鹿にしていますよ!
いえ、それよりも驚きなのは、早苗さんの知識量。ウーパー自体にも詳しいらしく、さらさらと豆知識が飛び出してきます。
「ちなみに大ブレイクのキッカケは、ウーパーを『UFOからきた愛の使者』という触れ込みで紹介した……日清カップ焼きそばU.F.O.のCMだよ」
「あれ……早苗さん、きらりはそんなCM、見たことないけど」
「八十年代中盤にやってたからね。あたしでも結構ぎりぎりだよ」
「……自分も……本当に小さい頃、見たような記憶が。確かタイアップソングもでていたそうですね」
「ヤキソバンの以前から、独特なCMを作るのに定評があったわけだ」
それで二十代後半なお二人はしみじみ……でも、ヤキソバンってなんでしょう。
◆◆◆◆◆
「そしてテレビが娯楽の王様だったときと違い、ライバルが多いこと。ネットはその代表格ってだけの話でね。
……それはあたし達アイドルにも言えることだ。ウーパーが活躍したような時代には、凄(すさ)まじいアイドルが多かったから」
「中森明菜さん、松田聖子さん、小泉今日子さん――我が社出身でもあった、日高舞さん」
「え……ちょっと待って! Pくん、日高舞って確か」
「日高愛ちゃんのお母さんだー!」
「じゃあきらり達の大先輩にぃ!?」
「えぇ。それもテレビという”王者”の影響力が少なからずあったようです。
彼女がテレビに出る……それは、唯一無二のステージに上がったも同然ですから」
「分かるなぁ。あの頃のアイドルさんって、身近な感じはあんまりしないけど……でもだからこそ、別格の花というか」
……私達には全然ついていけない話ですけど、昔のアイドルさんというのは”そういうもの”らしいです。
だからこそ、疑問も湧くわけで。
「じゃあプロデューサーさん、今の……私達の場合は」
「残念ながら、テレビに出るだけで生まれるスター性は崩壊しています。同時にアイドル戦国時代とも言える状況かと」
『戦国時代!?』
「ほれ、AKBみたいに気軽に会えるアイドルや、今度世界大会のイメージキャラクターを務めるキララみたいな地下アイドルもいるでしょ。
もちろん765プロみたいに、連帯感を大事にした家族的アイドルもいる……ようは個性が大事ってこと」
「個性……」
そう言われて凄(すさ)まじい焦りが募る。
「ど、どうしよう……私、よく無個性って言われるんですけど! ニュートラルってあだ名がついたことも!」
「「「無個……性?」」」
「プロデューサーさん、私の個性ってなんですか!?」
「……それは……」
「笑顔以外で!」
ちょっとした思いつきで念押しすると、プロデューサーさんが石になった。
あぁ、やっぱり……やっぱりなんだ……!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「そう、短編に見せて、実はアニデレ終盤をやろうという画期的話」
未央「違うよ!?」
古鉄≪ところで未央さん、この人とのデートはいつやるんですか≫
未央「あ、そう言えば忘れてた」
恭文「何の話ぃ!?」
(ニュージェネ事件のアレですね)
恭文「ちょ、やめてよ! 僕は知らない! 何も聞いてないよ!?」
白ぱんにゃ「うりゅ……」
未央「どうしたの、白ぱんにゃ」(たぷーん)
白ぱんにゃ「……うりゅー!」
(ふわふわお姉さん、荒ぶり蒼い古き鉄に前足ぽかぽか)
恭文「白ぱんにゃも落ち着いて! 知らない知らない! この話は本当に知らない!」
未央「今話したから問題ないね! うん、じゃあ私からしっかりお礼をしよう!」
恭文「おい馬鹿やめろ!」
古鉄≪いい感じで場が混乱したところで、ISクロスを軽くご紹介です≫
恭文「行くなぁぁぁぁぁぁぁ!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
リローヴ・ラケルスが、ライアー・サマンワが、SE達が出向いている今がチャンスだった。
絶対零度の中を歩き、バキバキと拳を鳴らし、ここまで……なんの出番もなかったいら立ちをかみ締めながら。
「はぁ!」
爆激気を放出。展開していた歪(ゆが)みに――発生していた結界へと強引に干渉。
オレンジ色のオーラは空間湾曲型の障壁を弾(はじ)き、圧力をかけ……そのまま粉砕。
キロ単位での破砕音が響く中、”それ”は姿を現す。全長五十メートルにも及ぶ巨大プラント……うっし。
爆激気を収め、静かに歩き出す……既に基地内部に人がいないのは確認済み。だから今のうちに、玉座をもらっちゃいましょ。
≪ようやく出番ですね≫
「だね。つーか馬鹿な奴らだねー。防衛戦力も置いてないって」
呆(あき)れていると、前方に蒼い歪(ゆが)みが出現。急速転送の上で出現したのは、ブレイヴリブラだった。
「……そういうわけでもなさそうだ」
『危険、危険、危険……イレギュラーは均衡を崩』
なのでこちらも転送。奴の頭上に乗り上げた上で、右手を開き。
「起動(イグニッション)――」
乞食清光を取り出し、真下目がけて唐竹一閃――。
◆◆◆◆◆
なぜだ……なぜ白式が一夏を裏切る。そしてなぜ、デュノア達があちらに付く。
お前達はどちらが本物の一夏か、ようやく理解したのではないのか。
どちらが真の勇者であり、男の中の男か……本道を貫く現代の武士か、分かったのではないのか。
何よりあの偽物だ。奴はぶ然と、さも自分が王であるかの如(ごと)き態度を取る。その言葉と態度で胸がざわめき、イラつきが募る。
コイツが一夏を……一夏の名を奪った。返還し、死すべき運命(さだめ)からみっともなく逃れた。
なぜ誰も剣を持たない。なぜ剣を持って、奴を断罪しない。そうすれば……皆の力があればできるのに。
「貴様ら……一夏を謀ったと言うのか!」
それが許せず全力で飛び込み、まずは一番槍の八神に右爪を振るう。
……だが爪は容易(たやす)く虚空を貫き、私は右脇腹を蹴り飛ばされてしまう。
「おのれは後だ」
まるで邪魔者のように、容易(たやす)く排除を……! それが許せず停止し睨(にら)んだところで、レーゲンからの砲撃が飛ぶ。
強化されたのか、レールカノン二門による連続射撃……しかしそれを、白銀のバリアで全て受け止める。
「貴様ら、まだ分からんのか! 真の正義は一夏にあるのだぞ! 一夏は強い――この世界を統べる王として、ふさわしい器を備えている!」
「……ほう、ではなぜ奴はこの世界を作り変えようとする。自身の都合に合わせ、全てをゼロに戻そうとする」
「それの何がいけない!」
教師部隊から飛んでくる砲弾も受け止める……が、そこでケイシー先輩達が強襲。
無駄だ。これは裏十三宮なれば、聖女の守(まも)りにふさわしい壁を形成する。容易(たやす)く崩せるはずがない。
障壁を展開すれば、零距離での攻撃も不可能。だからこそ二人の斬撃を受け止め、せせら笑う。
「馬鹿馬鹿しい」
「私らの里帰りと両親への紹介を邪魔した奴らが、なんて小さい」
許さない……また! また一夏の痛みが否定された!
あれだけ苦しんで、それしかないと思った一夏の慟哭(どうこく)を! 取り戻したいと思って当然の叫びを……またぁ!
◆◆◆◆◆
みなさんが派手な攻撃で相手を引きつけている間に、わたくしは瞬時加速で急上昇。
相手の上を取った上で、情報からの援護射撃。まぁその一発目はペインメーカーなのですけど。
≪現時点での大気摩擦、BT減衰率取得。出力調整、ターゲッティングの誤差修正……お嬢様≫
「いきましょう、ブルー・ティアーズ」
そのまま連続でトリガーを引く。デュノアさんの背後に回っていたスコールへ一発。
こちらへ飛び込もうとしていた篠ノ之さんへ、出会い頭の勢いを潰すように一発。
腕が再生し、また印を組もうとしたペインメーカーへ一発。
ペインメーカーへの攻撃は、回り込んだライアーに切り払われる……なのでもう一発。
もちろん狙撃手のわたくしを潰そうと、手空(あ)きの連中が次々と押し寄せてくる。ペインメーカーはそれも加味し、攻撃できないと踏んでいた。
してもわたくしが潰されるだけだと。……そうですわね、わたくし一人なら無理です。
≪BT全機射出≫
でも今は、ブルー・ティアーズがいる。展開されたビットはブルー・ティアーズのアシストで包囲網を敷き、連続射撃。
当然ゴーレムは、その中に交じったオータム達は回避を試みる。拳で払い、刃で潰そうともする。
……ブルー・ティアーズから送られてくる情報を元に、意識を集中。そのままカチリとトリガーを引いた。
すると放たれた合計三十もの光条が曲がる。まるで先に鏡でも置かれたかのように弾(はじ)かれ、その回避と迎撃の先へと方向転換。
スコール達に次々と衝突し、その動きを停止。
「馬鹿な……」
「BT偏光制御射撃(フレキシブル)だと! それも、こんな規模で!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「ネタバレ……今回の出番、これだけです」
未央「蒼凪プロデューサー!?」
(ペインメーカー一味、全滅までのカウントダウンスタート)
恭文「もっと出番が欲しいよー!」
古鉄≪そうですよ。私達が主導で解決という方向で≫
未央「駄目に決まってるよね! 主役じゃないよね!」
恭文「主役は変更していいんだよ? 現に」
未央「その話は絶対だめ!」
(そんな駄目な話も盛り込みつつ、幕間リローデッド第3巻販売開始です。みなさん、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:柴田恭兵『RUNNING SHOT』)
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