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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と彼女の鮮烈な日常TS第4巻 経過報告:01(サンプルあり)(2017/4/18)
[TOMATO] とある魔導師と彼女の鮮烈な日常 Third Season04『重力に引かれて』



古鉄≪というわけで、鮮烈な日常Third Season第4巻、完成間近です。
今回は本編七話・番外編(中編)一話、特別書き下ろし一話。そして短編七話という構成になっています≫


(短編は七話で何時もの一話分くらいの計算になります。その分ちょっと新しい試み)


恭文「何が新しいだよ。ひぐらしのTips的なアレなのに」


(しー! ……なお今回の分だけで十話書けましたけど、三話は次巻へ回しております)


恭文「今回は第七ピリオド終了までを描き、次回の第五巻で予選ピリオド編は一段落。決勝編はForth Seasonとなります」

古鉄≪それもHP版を書き上げつつですね。澪尽し編も序盤の山は一段落したので、次は鮮烈な日常を進めましょう≫

恭文「というわけで、まずは本編から……どうぞー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『……PPSE社の判断は、リン子さんが言うような『子ども』だと思うんです。実際今日、恭文さんにもメガサイズガンプラが襲ってきました』

「あれも、恭文さんが……その、PPSE社とやり合ったせい」

『恐らくは。だから確認したいんです。チナちゃん、一体どこまで……会長のこと、調べましたか?』

「だから、待ってよ! だとしてもチナちゃんのせいって言うのは、言いがかりよ!」

『現状で思いつくものが”これだけ”なんです。他の要因があるにしても、偶然にしても、一度調べる必要はあるって思います。じゃないと』


そんなのはもう分かっていることだった。でも、お母さんは認めきれなくて張り叫ぶ。


「じゃないと、どうなるって言うのよ!」

『――セイ君達は大会中、ずっと妨害され続けます』

「「――!」」


それでも卯月先輩の声は止まらないのに。……わたしの、せい……わたしはやっぱり、イオリくん達の足を引っ張ってばかり。

わたしがよかれと思ってやったことは、届けたかった言葉は、全てが裏目で最悪手。


その絶望に足が震え、背筋が凍り、夏とは思えないほどの寒気に襲われ続けた。


◆◆◆◆◆


「346プロの株式はどうなっているんですか」

「株式?」

「いえ……話すのが遅れてしまいましたが、私は証券会社に勤めておりまして。
今回の騒動で346プロについて調べたところ、市場に上場されている株が妙に少なくて……映像と音楽部門とか」


あぁ、そういう……ようは島村くん達が所属する『アイドル部門』やタレント部門がないので、首を傾(かし)げているわけだ。

やはり我々の仕事は特殊なのだと再認識して、自嘲気味に補足する。


「それは346プロだけに限った話ではありませんな。そもそも芸能事務所は非上場がほとんどですので」

「なんですって。では、765プロも」

「えぇ。その辺りは所属タレントの『芸』が商品なせいもあります」


ようは形のない……スキルを商品とする場合、上場が難しいんだよ。それはうちだけの話じゃない。

876プロや三条プロ、346プロのアイドル・タレント部門も同じく……っと、例外があるので一応補足しておく。


「ただお父様が仰(おっしゃ)られた映像・音楽部門のように、そのスキルが形になった商品を扱う場合は別。その部門のみ上場することがあります」

「346プロ以外だと……あ、イースターもそうですよね。元々総合企業ですから」

「そうだったんですか。いや、まだまだ勉強不足を思い知りました」

「我々の業界が特殊なだけだと思います。だからこそ……同じアイドルを支える者として、今の美城には遺憾を示すしかないとも」


……そこまで言いかけて、一つ引っかかりを覚える。


今言ったことに嘘偽りはない。我々の仕事はそういう点からも、相手との信頼関係が大事になるんだ。

そ、そう考えると、勝手に社屋を用意して、金を貢いだ私……本当に駄目だったなぁ。

ただ改めての反省は後だ。一体何が引っかかった? そこに嘘がないなら……株式。


そう、株だ。


「社長、どうしました?」

「……芸能事務所は基本非上場ですが、それでも株を作らないわけでは……ありません。
例えば我々や知古(ちこ)のある876プロでも、自社株は社長自らが保有していて」

「それは知ってますけど……あれ」


音無くんも何かが引っかかったのか、目をパチクリさせる。


「とすると、346プロのアイドル・タレント部門の株は」

「美城会長や常務……オーナー一族が大半を占めている」

「あの、お二人とも」

「346プロの根幹は美城一族……社長……!」

「音無くん……!」


そうだ、引っかかりがあるのも当然だ。私達には覚えがあるじゃないか。


◆◆◆◆◆


「さて、第一走者が決まりました! CANDY ISLAND:三村かな子! new generations:島村卯月!
凸レーション:赤城みりあ! ラブライカ:アナスタシア! 解説の多田さん、この中で注目は!」

「CANDY ISLANDですね。三村選手は機敏な運動が苦手ですし」

「う……」

「メンバーである緒方選手と双葉選手も、体力はさほどでもない。
つまり、速力・体力面共に他チームに劣る要素がある。それをどうカバーしていくかが鍵になると思います」

「なるほど! では……全選手、位置について!」


李衣菜ちゃんと右手を挙げ……一気に振り下ろす!


「「よーい……スタート!」」

≪The song today is ”RUNNING SHOT(SHOTGUN MIX) ”≫


そうして突如鳴り響く音楽。それに合わせみんなが一斉にダッシュ……って!


「「何これぇ!」」

「それは杏が蒼凪プロデューサーから教わった、手刀で音楽を鳴らす忍術!」

「「忍術!?」」

「みく、李衣菜……いつの間にそれを習得していたの!」

「「してないしてない!」」


ま、まぁ……いいのかな! かけっこでは音楽って必須だし!? うん、そういうことにしよう! でも誰の曲だろ!


◆◆◆◆◆


島村卯月、頑張ります……頑張りますー! というか、これを聴いたら頑張るしかありません!


だってアプリスクでも、恭文さんは……あの様子を思い出し、少し前かがみに走る。

重量バランスを意識し、体が落ちる勢いすら加え、両足を踏み締める……ううん、地面を踏み砕く!


「え……!」


すぐ後ろのかな子ちゃんがぎょっとし。


「嘘!」


みりあちゃんも目をパチクリ。


「それは……ウヅキ!」


先頭のアーニャちゃんもごぼう抜き……そう、これは。


「見様見真似(まね)――縮地もどきです!」


恭文さんの走りを見て、見様見真似(まね)で練習していた奥の手! まさか、こんなところで役に立つなんてー!


「おぉっと! これは凄(すご)い! トップバッターの島村選手、なんと縮地での全力疾走だぁ!」


あれ、みくちゃん……そっか。スマホでの連携で確認しているんですよね。


……なお、本当にもどきなんです。実際の縮地はただ速く走るだけじゃありませんから。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文「何だと……卯月、いつの間に!」

古鉄≪アプリスクでのアーツスキル運用やら、戦闘経験やらをフィードバックした結果でしょ。あれもイメージトレーニングと言えますし≫

恭文「確かに僕も……瞬・極(またたき・きわみ)の更なる先を練習中だしなぁ」


(サラッと明かされる裏設定――実は瞬・極(またたき・きわみ)、更なる先が存在します)


恭文「卯月に負けないよう修行しなくては!」

古鉄≪ですね。でもあの人達、何をやっているのか……ガチンコ的に喧嘩していたはずなのに≫

恭文「だね……!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


第二ピリオドも何とか終了。しかしナターリアのことは驚いたのなんのって……千早の視線も厳しいしー!

とにかく頭を抱えていると、突然卯月から電話。今度は一体なんだと思いながら、通話を繋(つな)ぐ。


「……またトラブルですか」

「考えないようにしようか。……はい、蒼凪です」

『あ、あの、あの……恭文さん、島村卯月です。今日の試合、お疲れ様でした』

「ありがと。卯月も合宿では揉(も)めているそうだね。楽しんでるー?」

『揉(も)めた上で楽しむっておかしいです! あの、そうじゃなくて……ですね』

「うん」

『――す』


す……そう言いかけて卯月は止まり、電話の向こうで深呼吸。


『せ、せーの……!』

「せーの?」

『好きです!』


その上でとんでもないボールが投げられ、ショウタロスと二人口をあんぐり。


『恭文さんのお嫁さんになりたいです!』

「……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

≪なの!?≫

≪あらま、また大胆な≫


◆◆◆◆◆


カティ……その言葉と、アイツの変化した表情にゾッとした。

おじさん、カティ、ガンプラ……全てが一気に繋(つな)がる。


「まさか……!」

「……ティアナさんは知ってるのね。カティって女のこと」

「女!?」


あ、歌唄が……殺し屋の目を! というかギンガさんが涙目に! なんか済みません!


「馬鹿、違うわよ! カティってのはその……あの……愛称で」

「そう。なら本名は?」

「あたしも彼女兼メイドとしてちゃんと知っておきたいなぁ」

「うん……教えて、ティアナさん」

「だから違うわよ! 人間じゃないから!」

『まさか……金髪巨乳エルフ!?』

「どっから出てきた答えぇ!?」


駄目だ! 変に誤魔化(ごまか)そうとしたらアウトになる! ごめん……バラすわね!?

もうそれしかないもの! アンタだって嫌よね、これで修羅場になるのは!


◆◆◆◆◆


『ガイアクラッシャアァァァァァァァァァァァァァアァアァァァァァ!』


その衝撃から地面が隆起し、鋭い岩の杭(くい)として次々精製。こちらへと津波のように襲いくる。

また宇宙海賊アルゴ・ガルスキーの技だった。


……アームレイカーを操作――。


すると左の足下から火花が走ると、地面の粒子が分解・再構築。大型のメイスとしてせり出す。

フェイタリーの全長ほどはある、黒塗りのメイス。
それは両刃(りょうば)の大剣にも見えていた。


まるでマスターソードの如(ごと)く突き立てられたそれを、その柄を掴(つか)み……一気に引き抜き跳躍。


右手をアームレイカーから離し……大下さん直伝、処刑ソング発動! 右手刀で空間一閃!


≪The song today is ”RAGE OF DUST”≫


音楽が鳴り響く中、目を閉じて意識集中――そのままトリガーを引く。

鎖をかみ砕きながら、フェイタリーと一体化。

HGAC レオパルドを元に、動きやすい”素体”としての性能を突き詰めた。


そのときの経験から、分かる……フェイタリーでできること、できないこと。

一つ一つを歯車のようにかみ合わせ、理解・分解・再構築。


「各スラスター、粒子制御……出力全開」


刃≪ソードメイス≫で唐竹一閃――。

その衝撃で杭(くい)の波を砕き、その進行を止める……いや、破壊する。


『な!』


砕けた土の爆発で視界が遮られる中、左薙一閃。追撃で襲いくるハンマー部を打ち砕き、舌先ごと粉砕。


『えぇ!』


更に回転しながら、それを奴へ投てき。


もちろんモンスターズレッドのパワーなら、問題なく止められるだろう。

……だけど、その瞬間フィールドに、メイスの通過地点に火花が走る。

それが肥大化し、雷撃となり、電導レールを形勢。それに乗っかり、メイスは半エネルギー化しながら射出。


放たれた豪腕と、フィールドの粒子に干渉し、発動された超電磁砲<レールガン>が衝突。

二つの力はせめぎ合い、衝撃をまき散らしながらも……豪腕が勝利。

エネルギー化したメイスを散らし、衝撃を穿(うが)ち、豪腕が鋭く突き抜ける。


そこへ踏み込みながら、新しいメイスを生成。地面から生まれたそれを引き抜き、左薙一閃――。


「――!」


がら空(あ)きの胴体部目がけて叩(たた)きつけ、モンスターズレッドをなぎ倒す。


「……黙れよ」


しかし奴は器用にブーストし、距離を取りながら着地。

大きくへこんだ腹部、そしてメイスを振り切り、左手で保持するフェイタリーに眼光を向ける。


「リインの声が聞こえないでしょ」

「なんですかー! なんて言ってるですかー!」


ほらー! 全然聞こえてないよー。シオン達も耳が馬鹿になってて、会話に入れないしさー!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文「叩きつけてーやーれー!」

古鉄≪本日の『やりたかっただけ』な人はここですか?≫


(ここでーす!)


恭文「そんなわけで、HP版と違いティアナも静岡にいる関係からこんなシーンが……つーか誰も彼も女って! エルフって何!? いや、パーペチュアルならいるけど!」

古鉄≪ライシアン族の更紗さんもいますしね。でも違います……カティ・マネキンでもありません≫

恭文「そうそう!」


(むしろカティ・マネキンがいるからこそ、女性を連想するのでは)


恭文「……なんか、ガンダム00を見返したくなってきた」

古鉄≪あなた的に一押しキャラは≫

恭文「スメラギさん! あ、ビジュアルは一期ね! 二期のぱっつんぱっつんトラブルもアリだと思う!」

古鉄≪……みなさん、この発言をよーく覚えておいてください。これが散々『巨乳フェチじゃない』と言いまくっていた男から出た発言です≫

恭文「まてー! スメラギさんは素敵でしょ! バックボーンもあるし、カティ・マネキンやビリーとの対決だってさぁ! キャラとしても見所たっぷりだよ!?」



(そんな声は、朝の空気の中で霧散するのだった。
……でもガンダム00は十周年。プラモやゲームでもプッシュ展開が始まっているし、この調子で新しいエクシアやデュナミスとかも出ないかなぁ。ReviveReviveー。
本日のED:DAYBREAK'S BELL『L'Arc〜en〜Ciel』)



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