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[前]夜空舞う、銀の蝶
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放課後になる頃には


さっきの痛みなど、忘れていた。





教室では、隼人君と武君の取り合い。

バレンタインのチョコを渡そうと皆必死だ。

武君は笑顔で貰ってる…かな?
隼人君は露骨に嫌がってるし。


それを見ているツナは苦笑い。



私はと言えば、
…何個か貰いましたよ、チョコ。
友チョコで貰ったんだけど…なんか妙に気合い入ったチョコあるんですけど。私は男じゃないからね!!


そんな事を考えていれば、ツナが死ぬ気で京子を追いかけて行ってしまった。



「あー…行っちゃった」

「せ…積極的〜
あれ…ダメツナだよね…」

「あいつ、時々純愛の女神降臨すんのよ…」



さて、私もツナを追いかけるとしますか…


…あ、そうだ。


「隼人君、武君」


ちょっと、と二人を呼び寄せる。


「んだよ」

「どうしたんだ?」


「はい。ハッピーバレンタイン」


ん、と袋を二つ差し出す。
すると二人はピタッと動かなくなった。


「…いらないなら捨てるぞ」







(!!)

(…サンキュー/ありがとな)

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あきゅろす。
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