チョコミント。
2
学校の帰り道。
突然、雨が降ってきた。
昼間あんなに晴れてたのに!?
てか天気予報見たけど、降水確率0%だったから傘持ってないし!
天気予報のお姉さんに文句を言いつつ、びしょ濡れになりながらダッシュで家に帰った。
「ただいまー…」
制服びしょ濡れ…。
ぐしょぐしょしたローファーと紺のソックスも脱いで素足になり、ふっと気づく。
…あれ?神田の靴…無いや。
まだ、神田は帰ってきてないか。
だったら、今のうちにお風呂に入っちゃおう♪
洗面所のドアを開くと、そこには…
上半身裸の神田が居た。
『わっ!?ご、ごめん!!』
慌ててドアを閉めようとドアに手を伸ばした瞬間(え?・・・)
グッと腕を引っ張られ気が付いたら神田の腕の中に居た。
『ちょっ、か、神田くーっ!?』
一瞬何が起きたか分からなかった。ただ何かに唇を塞がれていて、唇が熱い。
うん?えーっと…これってキス、されてる!!!!!?
『ちょっと!!神田!!??』と、言いたいけど、唇は塞がれて、しかも頭抑えられてて離れらんないし!
息!ちょっ…くるしい…っ!
息を吸おうと少し口を開いた瞬間。
それを待っていたかのように強引に舌が入ってくる。
『ん・・・・っ』
くちゅっ、くちゃと濡れた音が響く。
い、嫌ー!!!
目一杯、神田を押しけ、ようやく解放された。
『はぁっはぁっ…』
口を手で抑えその場にしゃがみ込む。
わ…私のファーストキスが…こんな奴にっ!!!
しかも好きでも無い奴に奪われた悲しさと、悔しさで涙が出そうになる。
キッと神田を睨みつけるが、神田は妖しくニヤリと笑みを浮かべて
「いつまでそこに居る気?そんなに俺の裸…見たい?」
『なッー!!んな訳あるかッー!!!』
必殺!弥生平手打ち!!
べちぃーんッ!!
神田の顔を思いっきり殴りつけてるつもりだった。が、ひらりとかわされた。
「…女の子の暴力は好きじゃないな」とか言って、いつものポーカーフェイス口調に戻っる。
「とりあえず、続きは後でゆっくり…ね?」
なッ!?と思って顔を見てやりたかったが、背中を押され、洗面所から追い出されてしまった。
……。
…悔しい。
悔しい!悔しい!悔しい!何で?!
涙目になりながら、ダッシュで自室に戻っり、濡れた制服なんてお構い無しにベッドでうずくまった。
泣いたら負けだッ!
泣いたら負けだッ!!
泣いたら負けだーッ!!!
そう自分に言い聞かせながら泣くのを必死で堪えた。
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