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書く ―CHの二次小説を扱っていマス。
スノーエンジェル(ホットミルク風味)
雪がちらちら降る朝。


窓の外を見下ろすと、小さな天使がいた。


寒かろうに手に息を吹きかけて、両手をこすっていた。


俺はマフラーと手袋を手に取って、家を飛び出した。




「そんな格好じゃ風邪ひくぜ。レディー」

白いワンピースに裸足の女の子が一人、空を見上げて舞い散る雪を静かに見てい
た。


声をかけても雪に夢中で気づかない様子だ。


「ほれほれ」
しゃがんで首もとにそっと白いマフラーを巻いてやる。


やっと気づいたのか、見上げていた視線を俺に向けてきた。



肌は真っ白で、俺と同じ青い目をしていた。



「手も貸してごらん」



差し出された小さな手に、紺色のぶかぶかな手袋をはめた。



彼女はその手袋をじっと見て、次の瞬間ピカピカな笑顔を俺に向けてきた。



少女はその手袋で、俺の手をひいて歩きだした。



「レディー裸足で寒くないのかい?」


問いかけると、彼女は俺を見上げて首を横に振った。そしてマフラーに顔を寄せ
て笑顔を向けてきた。


「そうか」
俺もつぶやいて微笑んだ。



しばらく彼女に手をひかれたまま、特に言葉も交わさず雪の降る新宿の街を二人
で歩いた。











どれくらい歩いただろう。
「カオリ?」
ふと目の前には、買い物袋をぶらさげたマイエンジェルが立っていた。



「あれ?ミック。こんなとこでどうしたの一人で?」


俺はハッとして下を見た。

さっきまで一緒に歩いていたはずの青い目の少女はいなくなっていた。


しかし手元には、さっきまでぶかぶかに見えた片方の手袋だけにぎられていた。



俺は手の中にある片方の手袋をポケットにしまいこんだ。


「うん…どうやらカオリに逢わせるために、スノーエンジェルがここまで俺を運
んでくれたみたいなんだ」

俺はイタズラに笑った。


「こんな雪の日にそうやってナンパしてたの?」

カオリも笑った。


「その荷物持つよ。」
俺はカオリの手にある買い物袋を持った。


「ありがとミック」



カオリと肩を並べて一緒にアパートまでの道のりを歩く。


俺は雪が舞い降りる空に向かってウインクをした。







☆☆☆☆☆
ファンタジーみたいになってしまった。(笑)
雪が多いので、思い浮かんだお話です



ミックをやっと登場させました。今度はリョウと絡ませたい!





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あきゅろす。
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