小さな頃から（↑で読めない方用）
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―――朝……？
カーテンの隙間から差し込む光に目を覚ました佑樹は、ぼんやりと天井を見詰める。
興奮状態で眠れないのではないかと思っていたのに、体力の消耗は思ったよりも激しかったみたいで、どうにかシャワーを浴びてベットへと横になった後の記憶が完全に抜け落ちていた。
―――起きなきゃ……。
学校に行くにはそろそろ起きなければ間に合わない。
そう思った佑樹は起き上がろうと体を少し動かすけれど、思い出したようにアナルへと走った焼けるような痛みにその顔を僅かに歪める。
「……っ！」
声にならない呻きを上げて、それでもどうにか立ち上がった佑樹だけれど……備え付けの姿見に映った自分の姿を見た途端、愕然としてその目を大きく見開いた。
―――酷い顔……こんなの…見れたもんじゃない……。
泣き過ぎて朱く色付き腫れぼったくなった瞳に、痛みから無意識に前屈みになってしまう体……こんな状態で学校になんか行ったら何を言われるか分かったもんじゃない。
―――今日は……無理だ。
学校へ行くことを潔く諦めて、怠さの残る体を休める為に再びベッドへと潜り込んだ佑樹は、体を丸め、脳裏を掠める自分の痴態を振り払うように耳を塞いで小さく首を横に振った。
―――あんな事して、どんな顔して亮に会えば良いんだろう……。
本当はそれが学校を休みたい一番の理由。
だけどいつまでも休む訳には行かないから、何日間かでどうにか自分を通常の状態へと戻さなければならない。
「ただの友達……か。」
言い聞かせるように紡がれた言葉は、虚しさを纏って空気に溶けた。
自己満足でしかない行為を悔やむ権利など自分には有りはしないのだから、亮に気を遣わせないよう普通に振る舞わなければならない。
そんな事は分かっている。
だけど……今の佑樹はそう出来るだけの自信が少しも持てなかった。
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